暑くなってきたこの時期、「梅雨型熱中症」と「熱あたり」に注意が必要だという。

「梅雨型熱中症」と「熱あたり」とはどういうものなのか。熱中症に詳しい済生会横浜市東部病院の谷口英喜医師に聞いた。
まず「梅雨型熱中症」だ。
谷口医師によると、「梅雨型熱中症」は、真夏ほどの気温でなくても、湿度が高いと気づかないうちに脱水症状と体温上昇が進むということだ。湿度が高いと発汗できず、体内に熱がこもって熱中症になるという。

■なぜ「梅雨型熱中症」に注意に必要なのか
まだ梅雨入りもしていないのに、なぜ「梅雨型熱中症」に注意に必要なのだろうか。
片平敦気象予報士によると、気温がそれほど高くなくても、湿度が高いとこのタイプの熱中症のリスクが高くなるということだ。
片平敦気象予報士:空気が乾燥しているほうが汗は蒸発しやすいです。湿気が多すぎて汗が蒸発しない。
対策としては、帽子かぶり、水分を飲むことと、ハードすぎない運動などで汗をかく練習がおすすめだということだ。
片平敦気象予報士:手のひらは静脈と動脈がくっついているので、手のひらを冷やすこともおすすめです。

■「熱あたり」にも注意
また、「熱あたり」にも注意が必要だ。
谷口医師によると、「熱あたり」とは、暑さや熱によって生じる体調不良のことで、具体的な症状としては、疲れが取れない、睡眠の質低下、食欲低下、パフォーマンスの低下などだ。
片平敦気象予報士は「熱あたり=夏バテのようなもの」だと説明する。
片平敦気象予報士:この時期であっても気温が高く、暑くなると(熱中症が)起こってしまう。早い夏バテと言ってしまってもいいんじゃないのか。夏バテのような症状も現れます。

■「熱あたり」の症状を感じた人は64.6%というデータも
夏に「熱あたり」の症状を感じた人の割合は64.6パーセントにのぼり、実に3人に2人が経験している。年代別にみると全ての世代で「熱あたり」の症状を経験していることが分かる。(ダイキン工業調べ)
「熱あたり」の症状トップ3は以下の通りだ。(ダイキン工業調べ)
1位「睡眠の質の低下」
2位「疲れがとれない」
3位「倦怠感」
これからの季節、「梅雨型熱中症」と「熱あたり」には、十分気を付けてほしい。

(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2025年5月15日放送)