明かりは、非常灯のみ。

 火事の影響で線路上で立ち往生した快速エアポートの様子です。

 真っ暗に近いせいか、車内はひっそりとしていました。

 「JR銭函駅付近上空です。線路付近の建物で消防が消火活動しています」(本貴憲カメラマン)

 5月13日午後4時ごろ、北海道小樽市のJR銭函駅の近くで「漁師の番屋が燃えている」と消防に通報がありました。

 火は約2時間にわたって燃え続け、番屋2棟と船3隻が全焼しました。

 けが人はいませんでした。

 この火事でJR函館線の架線が焼けるなどして、13日は小樽駅から手稲駅の間で終日運転を見合わせました。

 すでに運行していた千歳行きの普通列車と、新千歳空港行きの快速エアポートは立ち往生。

 JRは普通列車の乗客約100人を線路に降ろし、その後バスで手稲駅まで運びました。

 一方で快速エアポートの乗客約200人は列車内にとどめることにしました。

 その理由についてJR北海道は「お客様が歩いて駅まで行ける距離ではなかった」としています。

 電気が止まりトイレも流せない状態でしたが、乗客が解放されたのは午後9時半ごろ。列車が止まってから約5時間半後でした。

 「(列車が止まってから)数時間で電気が消えた。全然見えなかった」

 「(周りの人が)協力してくれて、充電器とか貸してくれたり、明かりをつけてくれたりした。トイレも流れなくてみたいな」(いずれも快速エアポートの乗客)

 乗客は臨時の列車に乗り換え、そこでようやくペットボトルの水が配られました。

 「火事から一夜明け、海には黒く焼け焦げた船が浮かんだままです。この影響でJRは運転を見合わせていましたが、けさ再開しました」(福岡百記者)

 運転は再開しましたが14日は31本が運休し、13日から合わせて約3万8000人に影響が出ました。

 「警察が焼け落ちた番屋を重点的に調べています。10人ほどの警察が線路にも立ち入っているのが確認できます」(吉村直人記者)

 警察は14日午後から実況見分を行い、火が出た原因を調べています。

北海道文化放送
北海道文化放送

北海道の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。