13日、4年ぶりとなるホームランを放ったカープ・中村奨成選手を『全力応援スポーツLOVERS』の佐竹佑一さんが直撃。心に秘めた決意に迫ります。
<護摩行に臨む中村奨成選手>
「今年こそはチームの日本一に向けて力になれるように、変わりたい一心で」プロ8年目・中村奨成。
これまで1軍で中々、結果を残せず、とにかく「変わりたい」と並々ならぬ決意で臨んだ今シーズン。
4月2日に1軍昇格を果たすと。23日には3年ぶりの猛打賞を記録しお立ち台に。
さらに今月3日にも勝利を呼び込む先制のタイムリーを放ち、早くも2度目のヒーローに選出。
外野の守備でもガッツあるプレーを見せるなど、存在感急上昇中の男に直撃です。
― 今の中村選手のコンディションは?
【中村奨成 選手】
「すごく良いと思います。100%に近い。今年試合にも出させてもらって、打撃も守備も走塁もいっぱいやることがある。山積みなので、することが。めちゃくちゃ充実しています」
現在のコンディションについて充実感を口にする中村奨成選手。
ただ、オープン戦から打撃の調子が上がらず、開幕は2軍スタートでした。
【中村奨成 選手】
「さまよっていたので打撃が。オープン戦が終わって2軍に行ったとき、福地コーチから2軍で打てるのはわかっているから、1軍で結果出すだけだから。そこを追い求めてやっていこうと言われたので」
― どういった打撃のテーマだった?
【中村奨成 選手】
「1軍の速い球を打ち返す」
中村奨成選手が分析した自身の課題、それは1軍の投手のストレートを一発で仕留められていなかった点でした。
そこでこれまで頑なに変えてこなかったある部分の変更を決断したんです。
【中村奨成 選手】
「フォームの改造というか、かたくなに変えなかったのを後悔しているくらい」
ストレートを一発で仕留めるため、プロ8年目・中村奨成が取り組んでいる打撃フォームの改造。実際に打席を比べてみると、昨シーズン、足はラインと平行に構え、バットのヘッドを相手投手側に向けていました。
一方、今シーズンはよりオープンスタンスにして、バットは寝かせていることがわかります。
1軍の速い球に対応するためこの打撃に行き着いた理由とは?実際に解説していただきました。
【中村奨成 選手】
「バッターボックスのラインにつま先がかかるぐらいで右足は構えて、オープンスタンスでバットは寝かせる。バットは担ぐイメージ」
― これをすることで何が違ってくるんですか?
【中村奨成 選手】
「ヘッドが(投手側に)入っているのと、ここから(担いだ形で)バットが出る差だと思います」
― オープンスタンスにすることがポイントではない?
【中村奨成 選手】
「オープンは正直気持ちの問題。投手を見やすくしたいので」
さらにバットの構え方について参考にしていたのは練習中に見る「ある動作」でした。
【中村奨成 選手】
「ノッカーいるじゃないですか?ノックっていちいちこうやって(ヘッドが投手側に入るような)構える時間が無い。パッと構えないといけない。パッと構えた時が、1番バットが自然に出やすいところ。それならずっとそこに置いておけば良い。あとはタイミングを合わせて打つ」
この打撃フォーム改造が功を奏し、タイガースのゲラやベイスターズのバウアーといった150キロをゆうに超える速球派の投手からヒットを放つなど、対応に成功しています。
【中村奨成 選手】
「速いまっすぐをオープン戦から打ち返せていなかったので」
―完璧ではないですか?
【中村奨成 選手】
「まだまだです。本当に、課題が山積みです」
何が何でも変わりたい。チームにもっと貢献したい。
あの甲子園の活躍から8年。
ふと思い立った中村選手は今年、宮島の弥山に登り、初日の出を見に行きました。
実はこれ、あの時にもしていたゲン担ぎなんです。
【中村奨成 選手】
「1月1日に弥山に登って、初めて初日の出を拝んだのが8年前。
その年に甲子園であんなことになって(準優勝&6本塁打)それを思い出して、そこから行っていないので。今年何がなんでも結果を残さないといけない。選手生命をかけてやらないといけない。そのゲン担ぎを思い出していってきた」
甲子園での大ブレイクから8年。
活躍を継続し輝きを放つことができるのか。
中村選手の今シーズンに注目です。
【中村奨成 選手】
「1打席1打席、1試合1試合人生をかけて勝負。使ってもらっているうちに自分のスイング・結果にこだわってチームの優勝に貢献できるようにしっかり頑張ります」
― 来年は弥山一緒に登りましょう。
【中村奨成 選手】
「言いましたね?これ絶対放送してください!」
<スタジオ>
13日の巨人戦で4年ぶりのホームランを打った中村奨成 選手の
試合後のコメントです。
【中村奨成 選手】
「ああいう歓声とか聞いて、久しぶりの一発がマツダスタジアムで打てたのはすごく良かった。秋山選手が帰ってきたが、自分が使ってもらっているうちにいいものを出して、使い続けてもらえるように頑張ります」ということでした。
ベテランと若手が切磋琢磨する姿、3連覇したときのカープを思い出します。
ここからいい流れに乗れる期待感があります。