元タレント中居正広氏の代理人弁護士が、フジテレビなどが設置した第三者委員会の調査報告書に反論し、関連する証拠の開示を求めた。

第三者委員会の調査報告書は、中居氏の性暴力を認定しているが、中居氏の代理人弁護士は、「本人から事情聴くなどした結果、性暴力の実態は確認されなかった」と主張している。

報告書では、中居氏が守秘義務解除に応じなかったとしているが、中居氏の弁護士は当初、守秘義務解除を提案していたなどと反論。

さらに中居氏が約6時間にわたってヒアリングに応じたものの、報告書には発言の要旨がほとんど反映されなかったとしている。

中居氏側は、調査報告書について「中立性公平性に欠け、極めて大きな問題がある」と指摘し、関連する証拠の開示などを求めている。

第三者委員会による調査報告書
第三者委員会による調査報告書
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■中居氏側の主張は

中居氏側の主張は以下の通り。

【1】中居氏は守秘義務解除を提案したが第三者委員会は「調査対象ではない」と回答。

【2】約6時間にわたりヒアリングに応じたが調査報告書にはほとんど反映されていない。

【3】性暴力のWHOの広義な定義を漫然と使用。一個人の名誉・社会的地位を著しく損なった。

【4】一般的に想起される暴力的・強制的な性的行為の実態は確認されなかった。

中居氏が反論した目的について、レイ法律事務所の河西邦剛弁護士は「中居氏の名誉回復のためではないか。性暴力認定の訂正や謝罪を求め、最終的に名誉棄損裁判で訴える可能性もあるのでは」と解説した。

中居氏側の主張
中居氏側の主張

■「このやり方では中居氏にとっていい結末は訪れない」とモーリー・ロバートソン氏

13日、関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」に出演したジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏は「このやり方では中居氏にとっていい結末は訪れない。自分たちに憶測がうまく傾くように誘導している」と指摘した。

モーリー・ロバートソン氏:双方の完全に守秘義務を解除して、何が起きたのか、冷静にフラットに出すのであれば透明性がある。中居氏側の発信を見ていると自分たちに本当に不都合の部分は黒塗りにしたまま、自分たちに憶測がうまく傾くように誘導しているように思える。

さらに、モーリー氏は「守秘義務がなくなることが大事」だと主張した。

モーリー・ロバートソン氏:守秘義務がなくなることが大事。どういうやり取りがあったのか、どういう状況だったのかが黒塗りなしで外に出されること。 そうすれば第三者委員会がフェアにやったかどうかは二次的に落ちる(分かる)。もう一度調査のやり直しもあるけれども、世間が納得するのは守秘義務が双方側で解除された状態しかないと思います。

モーリー・ロバートソン氏
モーリー・ロバートソン氏

■「性暴力」という言葉を調査報告書で使用したことに説明求めている

関西テレビの神崎博報道デスクは、フジテレビの調査報告書の中で「性暴力」という言葉を使用したことについて中居氏側が説明を求めていると解説した。

関西テレビ・神崎博報道デスク:『性暴力』という言葉について、言葉が強すぎるんじゃないか、重すぎるんじゃないかと(主張している)。(性暴力という言葉が)犯罪行為を想起させるものなので、第三者委員会になぜこの言葉を使ったのか回答を求め、納得がいかなければ、今後は訴訟とかそういうこと可能性もあると思います。

また、第三者委員会の対応次第では、法廷で争うことになる可能性もあるということだ。

関西テレビ・神崎博報道デスク:双方の言い分があるのでなんとも言えませんが、何らかの形で第三者委員会が返答すると思うので、中居氏の言い分が正しいか、第三者委員会の言い分が正しいか法廷で解決することになるかもしれません。

(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2025年5月13日放送)

関西テレビ・神崎博報道デスク
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関西テレビ
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