俳優の大東駿介さんが、関西の街を歩きながら魅力を学ぶ「発見!てくてく学」。

神戸の観光スポット「北野エリア」。1868年、神戸港が開かれたことをきっかけに、外国人の居留地として発展。歴史的価値の高い洋館が立ち並ぶ、異国情緒たっぷりの街です。

■代表的な北野異人館のひとつ「うろこの家」

代表的な北野異人館のひとつ「うろこの家」。1979年に北野エリアで初めて一般公開された建物です。

運営する会社のスタッフ・崎原さんが案内してくれました。

【異人館うろこグループ 崎原朝香ゼネラルマネージャー】「外壁を覆っている天然石のスレートが、魚のうろこのように見えることから、近所で『うろこさん』と呼ばれていた。天然石で、雨に濡れると少し色が変わって素敵ですね」

アニメやゲームの舞台としても使われ、『聖地巡礼』に来るファンも多くいます。

外国人向けの高級賃貸だった建物で、最後に住んでいたのはドイツ人のE.ハリヤー氏でした。大東さんが訪れた10日ほど前に、かつて住んでいたハリヤー氏がご家族でうろこの家を訪れ、昔の思い出を話されていたのだそうです。

■本場イギリスからも評価された「シャーロック・ホームズの部屋」

学生の頃にイギリスの文化に魅せられた崎原さんは、旅行会社に勤めた後、北野異人館を管理・運営する仕事に就きました。

18年前、崎原さんが「英国館」でのイベントを任されて企画したのが世界一有名な探偵・シャーロック・ホームズにまつわる展示。小説に出てくる世界観を忠実に再現しました。

中でもホームズの部屋は、崎原さんがイギリスまで行って直接買い付けた家具や調度品を使って完成させたそうで、細部まで忠実に再現した部屋は、ロンドンのシャーロック・ホームズ協会から「イギリスにあるホームズの部屋に次いで、世界で2番目の再現率」とお墨付きをもらったそうです。

■北野で復活!各界の大物から愛された老舗料亭

北野でひときわ存在感のある和風建築「松廼家(まつのや)」は、創業から108年の神戸を代表する老舗料亭です。4代目女将・鵜殿(うどの)麻里絵さんが案内してくれました。

もともと神戸の花街、花隈町で営業していたのですが、阪神・淡路大震災で店舗が全壊。三宮にある駅ビルの一角を借りて日本料理店として再開しました。

4代続く「料亭」としての松廼家を復活させたいと機会を待っていたときに、現在の建物に出会ったといいます。

建物を所有していたJR西日本も、歴史的価値のある建物をもっと広く知って欲しいとの考えがあり両者の思いは一致。5年前に北野で料亭・松廼家が復活しました。

■歴代総理や石原裕次郎にも愛された「松廼家」

数々の著名人に愛されてきた松廼家ですが、田中角栄氏や中曽根康弘氏など歴代の総理大臣が訪れています。

さらに石原裕次郎さんの全盛期に失踪騒ぎがあったのですが、実は松廼家で2週間かくまわれていました。

当時、神戸の花街に数百人いた芸者さんの間でうわさになり、「裕ちゃんに会いたい」と全ての芸者がいなくなったことから、マスコミが嗅ぎつける事態になったそうです。

■四季折々の食材を使った懐石料理が自慢

もちろん一般のお客さんも大歓迎。見た目も美しい四季折々の食材を使った懐石料理が自慢です。

【大東駿介さん】「何がすごいって、これまでの女将の思いを引き継いで4代目が、この場所に巡り会ったということが、グッときますね。すごく魅力あふれる場所でした」

▼大東さんの“発見”の全ては、動画でじっくりお楽しみください。
https://youtu.be/KlJyfuR69rs

(関西テレビ「newsランナー 大東駿介の発見!てくてく学」 2025年4月24日木曜日放送)

関西テレビ
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