アメリカ軍の海兵隊員が沖縄県の基地内で女性に性的暴行をした罪などで30日に起訴されたことを受け、政府は新駐日大使のグラス氏を外務省に呼び、「強い遺憾の意」を伝えて再発防止などを求めた。
那覇地検が不同意性交などで起訴した27歳の米海兵隊員の男は、3月に沖縄県北谷町の米軍基地内の個室トイレで、県内に住む女性の首を絞めて押さえつけ、性的暴行をした罪などに問われている。
起訴を受け、外務省内でグラス氏と面会した船越事務次官は、「強い遺憾の意」を表明するとともに、米軍人の綱紀粛正と事件の再発防止を強く求めた。
グラス氏は、「最近の米軍人の起訴を受けて深刻に懸念している」と述べ、「アメリカは、米軍関係者に対する全ての刑事告発を真剣に受け止めており、捜査において、地元当局や日本政府と全面的に協力している」と強調した。
また、「日本の客人として、全ての米軍人は最高水準の行動規範と誠実さを示すことが期待されている」として、「アメリカは、過去数十年にわたって日本で築いてきた信頼と友好の絆を極めて重視しており、そうした絆を毀損し得るような行為を防ぐためにできることを全て実施することにコミットしている」と述べた。