石破首相は30日、訪問先のフィリピン・マニラで、同国の沿岸警備隊を視察するとともに、遠洋派遣任務中の海上自衛隊の隊員らを激励した。
石破首相は、日本の海上保安庁にあたるフィリピンの沿岸警備隊の本部を訪れ、日本が供与した巡視船を視察。
また、派遣されている海上保安官が、沿岸警備隊員に対して技術指導をする様子なども視察した。
その後、現地に寄港している海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」と掃海艦「えたじま」を視察し、隊員らを激励した。
「ぶんご」と「えたじま」は、2025年1月からのインド洋・太平洋方面の派遣任務中で、5月に帰国する予定。
一連の外遊日程を終えて、記者団の取材に応じた石破首相は、中国を念頭に「力による一方的な現状変更の試みが、南シナ海・東シナ海で行われている」と指摘。
そのうえで、沿岸警備隊や海上自衛隊の視察に触れ、「コーストガード(海上警備機関)同士、あるいは海上自衛隊と海軍が協力を密にすることによって、この地域における平和と安定、法の支配を強固なものにしたい」と述べた。