29日に起きた安来市の中海に小型飛行機が不時着した事故で、国の運輸安全委員会が派遣した航空事故調査官2人が、30日夕方に現地入りしました。
機体の損傷の程度が大きいことから、国交省は今後「航空事故」として事故原因を調べる方針です。

安来市荒島町の中海…事故から一夜明けた30日も大きく壊れた機体が置かれたままになっています。

小型飛行機は29日午後1時22分に出雲空港を離陸、その約15分後、大阪の八尾空港に向けて飛行中に上空でエンジンが停止し、安来市荒島町の中海の岸に不時着しました。

この事故で、操縦していた神戸市の60歳の男性が軽傷の模様、同乗していた大阪市の46歳の男性が骨折の疑いがあり重傷とみられます。

機体は、前の部分が胴体から離れるなど損傷が大きいことから、国交省は「航空事故」にあたるとして、事故原因を調べる方針です。

そして午後5時ごろ、運輸安全委員会の航空事故調査官2人が現地に入り、機体の状態や小型機がぶつかったと見られる水門の状況などを確認しました。

運輸安全委員会・日下順詞調査官:
機体が悪くてこうなったのか、あるいは操縦によるものなのか、あるいは気象によるものなのか、整備記録であるとか飛行記録を含めてさらに詰めて調査していく必要がある。

事故を起こした小型機は、アメリカ製のビーチクラフトA36と呼ばれる単発プロペラ機で、1992年に新規登録され、2020年まで宮崎県にある航空大学校で練習機として使用されたあと、航空会社に売却されたことが分かっています。

航空大学校・野中淳祐教頭:
整備記録が無いので確認しようがないが、決められた検査を受けているので問題なかったと思う。

この小型機を所有し、使用していた航空大学校の野中淳祐教頭は、TSKの取材に対し、事故の原因は分からないとした上で、大学校が管理していた約27年間に事故の記録はなく、売却した時にも整備上の問題はなかったとしています。

航空事故調査官による調査は、5月1日も行われます。

TSKさんいん中央テレビ
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