水道管の破損で起きた冠水被害で、京都の街中に大きな影響が出ました。

いつものインバウンドに加え、国内からの観光客が多く、ただでさえ交通がひっ迫している時期。

市内で大渋滞が起き、観光客の足にも影響が…。

水が噴き出した現場から60メートルほど離れた防犯カメラの映像を見ると、午前3時半ごろ、突然水が押し寄せてきました。

道路は、水が流れ始めてから1分もたたない間に、まるで川のような状態に。
そこから3時間たっても水の勢いは収まりませんでした。

30日未明、京都市の中心地にも近い国道1号で、水道管から大量の水が漏れ出し、周辺の道路が冠水しました。

午前9時半ごろに空から撮影された映像では、道路が陥没して、大量の水が住宅街のほうへ流れていく様子が確認できます。

現場は、京都駅から1kmほど北にある五条通の交差点付近。
清水寺など、観光地にもつながる道路です。

近くの住宅地は川のようになり、玄関が浸水した家も。

家の駐車場に止めていた車は半分が水没し、「シートは泥だらけ。車もおそらく廃車になる。エンジンまで漬かってるので」と話す男性は仕事を休むことに…。

影響は水道水にも及んでいました。

市内のスーパーでは、野菜などの食材を水道水で洗うことができず、ペットボトルの水で対応したということです。

京都市の中心地を含む約6500軒で、濁った水が出る可能性があるとして注意を呼びかけるとともに、6台の給水車を出動。

水をもらいに来た人は、「水が濁る可能性もあるのかなと。給水していたので、せっかくなのでもらって帰ろうと」「『コーヒーとおみそ汁が欲しい』と、その分だけを(もらった)」などと話していました。

最大11連休のゴールデンウィークのさなか、人気の観光地・京都で起きた道路の冠水は、さまざまな影響を及ぼしています。

冠水した場所の逆方向を見てみると、車の流れが止まっていました。

大規模な道路の陥没の恐れもあるとして、交通規制を実施。
朝方から大渋滞が発生しました。

普段なら観光客でにぎわうはずの冠水現場近くの喫茶店では…。

Kaeru.coffee・スタッフ:
本来は海外の方すごい多いんですよ。でもそこが全然通れない、(道路が)全部川だったので。人通れないから、全然人来ないです。

観光地・京都を直撃した道路の冠水。
原因は水道管の老朽化とみられます。

京都市水道局によると、現場の地中を通る66年前に敷設された直径約30cmの上水道の水道管が老朽化により水圧で亀裂が入り、水があふれ出た可能性があるということです。

京都市は2025年1月、この上水道の点検をしていて、今後、老朽化を理由に撤去する予定だったといいます。

午後1時過ぎに水は止まり、その後、漏水箇所の修繕は終えましたが、午後5時半現在も交通規制は続いています。

今後の対応について、京都市上下水道局の水道部企画担当部長は「空洞調査も併せて行った上で、順次交通規制を解除する予定」としています。

また、国交省京都国道事務所の調査によると、現段階では地中に空洞があるような反応はなく、引き続き調査を続けていくということです。