埼玉・八潮市で道路が陥没し、トラックが転落した事故から3カ月。
全国で水道管の老朽化が問題となっている中、AIを使った最新の調査システムが全国で広がっています。
2025年1月に八潮市の道路が陥没しトラックが転落。
運転手の男性が今も不明となっています。
県は対応を急いでいますが、完全な復旧までには5年から7年かかるとされていて、住民には不安が広がっています。
こうした事故を受けて2025年1月、政府は全国にある八潮市の事故現場と同じような規模の下水道管を管理する全国の自治体に緊急点検を行うよう要請しました。
これまでの漏水調査では、調査員が数千kmにも及ぶ距離を歩き、音を聞いて水漏れの場所を特定する必要がありました。
事故を未然に防ぐため、より早く調査を行う最新技術が今、注目されています。
東京・中央区にあるベンチャー企業。
この企業は人工衛星のデータを活用し、幅広い分野へ土地評価サービスを提供しています。
水道管の調査においては、JAXAなど様々な人工衛星から得られる地表の温度データ、水道局などから出される漏水履歴のデータ、そして自治体などの人の流れや地形の地上データ、これらを独自のAI技術を使い、水道管の漏水リスクを5段階で評価。
地図上で色分けして表示することで、リスクが高い箇所を見える化します。
自治体はこのシステムを活用し、優先的に調査すべき場所をすぐに見つけ、水道工事の効率化や調査費用の削減などに役立てることができます。
宇宙水道局 事業責任者・樋口宣人氏:
(水道管や道路などインフラの)老朽化・経年劣化というものは避けられない問題。そこに対して、こうした仕組みで貢献ができればと思っています。