4月末、TOSテレビ大分には「無数の光が連なって移動する映像を撮影した」と視聴者から複数寄せられました。

一体この正体は何なのか、取材しました。

「え?なに?星?」

4月26日夜に、大分県佐伯市で撮影された映像。

光が一直線に夜空を飛んでいるように見えます。美しい反面、少し不気味に感じます。

◆撮影した人は
「息子が空を見て『なんか動いてる』って」
「UFOかなと思ってこれはすごいいものを見たなと思った。東から西にゆっくり流れて行って3分くらいそしてゆっくり消えて行った」


また、28日の夜、愛媛県でも同じような映像が撮影されていました。

この物体の正体は何なのか?

大分市にある関崎みらい海星館の西山浩司館長に聞きました。

◆JX金属 関崎みらい海星館 西山浩司館長
「連なって夜空を並んで行進しているような感じの見え方になるので、けっこう目撃した人からは問い合わせの電話が入っている」

「インターネット通信衛星だが、『スターリンク衛星』と呼ばれている」

無数に連なっている光その正体は、スターリンク衛星。

スターリンクとはイーロン・マスク氏が率いるSpaceX社が開発したインターネットサービスのことです。ロケットによって打ち上げられた衛星を活用しています。

では、なぜ無数の光がこのように1直線に並んでいるのでしょうか。

西山館長は最近 SpaceX社が1度に複数の衛星を打ち上げたことがその要因だと話します。

◆JX金属 関崎みらい海星館 西山浩司館長
「今回SpaceX社がスターリンク衛星を20数基1つのロケットで打ち上げて、それが軌道上に順調に乗った段階で、人工衛星をバラバラに分離して地球の周りを回そうということでその直後に連なった星のような点像が動いていく様子が見えた」

実はこのスターリンク衛星は、高度およそ550キロの空にすでに数千基配置されています。

これにより通信環境が整備されていない場所でも、インターネットを利用することが出来るということです。大分県内でも、大規模な災害が起きた時に役立てようと導入が進められていて、県の振興局などにあわせて10台の通信機器が設置されています。

夜空を懸けるスターリンク衛星。

西山館長によりますと、今後もSpaceX社が打ち上げを行えば、動いている衛星が見える可能性があるということです。

テレビ大分
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