雪をまとった富士と澄み切った青空。まさに絶景!ではあるんですが、そんな富士山で眉をひそめたくなるトラブルが起きたんです。
中国籍の男性が山頂に忘れ物をして、2度も救助されたといいます。
28日のテーマは「携帯忘れ再び登山…富士山で2度の救助要請」ソレってどうなの?です。
富士山の山開きは山梨県側で7月1日の予定。
登山道はまだ閉鎖されています。
そんな中、27日未明、8合目付近で東京都に住む中国籍の大学生の男性(27)が遭難。
静岡県警の山岳遭難救助隊に救助されました。
男性は高山病でしたが、命に別条はなかったということです。
ただ実はこの男性、5日前にも「アイゼンを紛失して下山できない」と山頂から警察に通報し、山梨県の防災ヘリコプターに救助されていました。
再び登山した理由があぜんとしたものだったんです。
1度目に救助された時に携帯を忘れたため、再び登山したといいます。
街の人からは「どれだけわがまま人なの。結局いろんな人に迷惑かけちゃう」「遭難したら日本人は絶対助けてくれるから、空いているときに登っちゃえという気持ち?(救助する側も)やるせない」などの声が聞かれました。
SNSでも「救助ヘリをタクシー感覚で使っている。税金が使われているのが納得できない」「身勝手な行動に税金が投入されていることに怒りしかない」と批判が殺到しました。
キーワードは、身勝手な男性の救助に“税金”が使われているということでした。
では、救助費用はどのくらいの金額なのか。
富士山で救助を行った経験がある、静岡市山岳連盟の名倉健児さんに教えてもらいました。
元静岡県警山岳救助隊・名倉健児さん:
富士山での遭難救助は警察・消防がやるので、全て税金でまかなわれている。2回目は静岡県警の山岳救助隊が出動したと聞いている。(2度の救助で)100万円くらいはかかってるのではないか。ヘリコプターと人件費で。
青井実キャスター:
岩田さん、この男性の行動どう感じますか?
SPキャスター・岩田明子氏:
特に2回目の登山の理由というのはちょっと利己的すぎますよね。こうした男性に税金を使って救助をしていて、救助隊の方たちだってリスクを冒して救助しているわけですから慎んでいただきたいです。
専門家の名倉さんは、少し暖かくなったこの時期の富士山登山こそ特に危険が伴うと指摘します。
元静岡県警山岳救助隊・名倉健児さん:
富士山は冬よりも今の時期の方が斜面がアイスバーン状で非常に危険。春の方が滑落するリスクが高い。助けに行く方も危険なので、山登りは自己責任。そういうことを心構えてほしい。
富士山の山開きは7月に入ってからの予定です。
警察はこの閉山期間中の登山を自粛するよう呼びかけています。