山林火災で被災した岩手県大船渡市を支援しようと調理師を目指す盛岡市の専門学校生が、大船渡産の食材を使ったランチを提供しています。売り上げの一部は市に送られるということです。
MCL菜園調理師専門学校では、調理師を目指す専門学校生の実践授業として、月に3日程度学生レストラン「クレエ」でランチ営業を行っています。
4月は23日から25日まで営業する予定で、その中で山林火災があった大船渡市を支援しようと大船渡産の食材を使ったランチを提供することにしました。
メニューは大船渡産のイサダを使ったピラフに、かつおぶしをまぶした大船渡産のワカメなどです。食材の良さを生かした料理になっています。
イサダを使ったピラフは、パリッと香ばしいイサダにクレソンの爽やかな風味が合います。
MCL菜園調理師専門学校2年 原田奏和さん
「大船渡の食材の良さがたくさん出ているので、そこをぜひ味わっていただきたい」
23日はレストラン営業に向けた仕込みの様子を見つめる1人の専門学校生の姿がありました。大船渡市綾里地区出身の熊谷桜佑さんです。
この春入学したばかりで山林火災の際は、家に被害はなかったものの避難生活を送っていました。
MCL菜園調理師専門学校1年 熊谷桜佑さん
「(先輩の)こういう姿を見ると憧れが強まる。人が笑顔になる料理を提供できるような料理人になりたい」
調理場のホワイトボードには「大船渡のために!」と書かれ、熊谷さんは誰かを思って作る料理の温かさを感じていたようでした。
23日はレストランの開店と同時に多くの人が訪れ、大船渡の海の幸をおいしそうに味わっていました。
来店客からは「おいしかったですよ、ピラフ」「プロの味で、すごくおいしい。学生も自分たちができることを考えて取り組んでいると思うので、いい取り組みだと思う」などの声が聞かれました。
また23日は学校の玄関前でレストランと同じメニューの弁当や大船渡のサンマなどを特別に販売しました。
3日間の売り上げの一部は大船渡市に送られるということです。