アメリカのトランプ大統領は、FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長について、「解任するつもりはない」と述べた上で、早期の利下げを改めて求めました。
アメリカ・トランプ大統領:
パウエル氏を解任するつもりはない。彼に利下げについて、もう少し積極的に行動してほしい。
トランプ氏は22日、記者団に対し、パウエル氏の解任を繰り返し否定し、「いまが金利を下げるには絶好のタイミングだ」と強調して、早期の利下げを改めて求めました。
トランプ氏はこれまで、利下げに慎重なパウエル氏を批判し、早期の退任を求めるなど圧力を強めていました。
一方、市場ではFRBの独立性が脅かされる懸念から株価の下落が起きていて、トランプ氏の発言は動揺を抑える狙いがありそうです。
こうしたトランプ大統領によるFRB議長に関する発言を受け、外国為替市場では金融政策を巡る不透明感がやわらぎ、ドルを買って円を売る動きが強まりました。
22日までの円高傾向から一転、円安が急激に進行し、一時1ドル=143円台をつけました。