今季最強・最長寒波の影響で、日本海側を中心に記録的な大雪となっている。

岐阜・白川村では、6日(木)午前3時までの48時間降雪量が観測史上1位の127cmに。

能登の地震被災地では、6日(木)午後3時時点で、石川・珠洲市で27cm、七尾市で26cm。
2024年の地震発生以来、最大の積雪となった。

晴れた関東も冬の空気に包まれた。
東京都心の最低気温はマイナス0.6℃と、この冬一番の冷え込みとなった。

すでに平年比5倍以上の積雪も

9日(日)ごろまで続く”最長寒波”の中で、2回ある寒気のピークのうち1回目が終わった。
島根・隠岐の島町や富山・朝日町では、平年の5倍以上の積雪となっている。

気象庁ホームページより/筆者加筆
気象庁ホームページより/筆者加筆
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北陸は広い範囲で、平年の倍以上の積雪に。

この大量の雪を抱えたまま、2回目のピークを迎えることになる。

週末にかけてまた“ドカ雪”

2回目の寒気のピークは、7日(金)夜~8日(土)にかけて。

西日本は1回目よりも強烈な寒気となりそうだ。
福岡や松江の上空1500メートル付近には、マイナス14℃以下という大雪の目安となる寒気が流れ込む。

以下の通り、全国でさらなる“ドカ雪”が予想されている。

▼24時間降雪量の予想(多いところ)

【6日(木)夜から7日(金)夜】
北海道地方 60cm
東北地方 80cm
関東甲信地方 20cm
北陸地方 80cm
東海地方 50cm
近畿地方 40cm
中国地方 60cm
四国地方 25cm
九州北部地方 40cm

【7日(金)夜から8日(土)夜】
東北地方 70cm
関東甲信地方 50cm
北陸地方 70cm
東海地方 70cm
近畿地方 70cm
中国地方 70cm
四国地方 30cm
九州北部地方 30cm

【8日(土)夜から9日(日)夜】
東北地方 50cm
関東甲信地方 40cm
東海地方 50cm
近畿地方 40cm
中国地方 50cm
四国地方 10cm

すでに豪雪となっている北陸や東北でさらに積雪が増えるほか、中国地方や近畿、東海でも山地を中心に記録的な大雪となるおそれがある。

北日本や北陸では、8日(土)にかけて最大瞬間風速30メートルという暴風も吹き荒れる予想。
ホワイトアウトにも十分警戒いただきたい。

これだけ休みなく雪が降り続くと、気になってくるのが屋根の雪下ろしだが、参考になるホームページがある。

除雪タイミングを知る『雪おろシグナル』

日本海側は積雪がさらに増え、どんどん重みを増している。
家屋倒壊などの被害を避けるために、雪下ろしのタイミングを図っている方も多いと思う。

その判断に役立ちそうなツールが『雪おろシグナル』だ。

国立研究開発法人 防災科学技術研究所(略称:防災科研)・新潟大学・京都大学が共同で開発したもので、積雪の高さだけでは分からない、雪下ろしの判断に重要な「雪の重さ(積雪荷重)」を知ることができる。

まったく雪おろしをしていない場合のほか、1回でも雪下ろしをした場合は、前回、雪下ろしをした日にちを入力すると、お住まいの家の屋根にあるリアルタイムの「雪の重さ」と「危険度」を、地図上の色の塗り分けで把握できる。

悪天候のときに雪下ろしをすると事故の危険性が高まるため、屋根の上の「雪の重さ」、「危険度」を確認したら、最新の予想で雪が収まる時間帯などを確認したうえで、安全に作業できるタイミングを決める参考にしていただきたい。

【執筆:フジテレビ気象センター・川原浩揮/協力:日本気象協会・石榑亜紀子】

川原浩揮
川原浩揮

気象予報士/防災士/フジテレビ気象担当部長
アナウンサーとして入社後、制作を希望して異動。報道記者、情報番組ディレクター・プロデューサー、ニューヨーク支局員を経て、現在は気象センターに所属。
フジテレビの気象情報・演出がメディアで一番「見やすく、分かりやすく、興味深い」と言って頂けることを目指しています。
天気を味方につけ生活を豊かにできるコンテンツを創る『そらラボ』を立ち上げ、「食べヨミ」「おてんきメイク」「タイムリミット絶景」などを開発、展開中。