佐賀市内の消防格納庫から発電機1台を盗んだ容疑で26歳消防団員の男が、その発電機を売却したとして男の24歳妻がそれぞれ逮捕された。消防団の発電機紛失は佐賀市と隣の小城市を併せて49台に上り、警察は余罪などを捜査している。番組は盗品を売却する妻を捉えた防犯カメラ映像を入手。そこには代金を受け取りニッコリ笑顔で退店する姿が映っていた。

発電機を盗んだ夫と売却した妻を逮捕

5月10日、佐賀市内にあるリサイクルショップ。

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店の防犯カメラには、ショッピングカートを押して現れた一人の女が、青い発電機を運び込んでいる様子が映っていた。

女は店員に身分証を出し、必要事項を記入し、お金を受け取って、笑顔で店を出た。
しかし、売却したこの発電機は盗品で、2週間後、女は逮捕された。

24日、盗品等処分あっせんの疑いで逮捕されたのは、パート従業員・杉山莉生奈(りおな)容疑者(24)。

そして同じく24日、発電機を盗んだとして、建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕されたのが、莉生奈容疑者の夫で無職・杉山鉄陛(てっぺい)容疑者(26)。

2023年12月~2024年5月にかけて、佐賀市富士町の消防格納庫に侵入し、2万円相当の発電機1台を盗んだとみられていて、夫婦は共に容疑を認めている。

妻の莉生奈容疑者は過去にも…

夫が盗んだ発電機を妻が売る…

驚くべき夫婦の連携作業だが、実は、妻の莉生奈容疑者が、リサイクルショップに発電機を持ち込んだのは、これが初めてではなかった。

番組は、その防犯カメラ映像を独自に入手した。

5月5日、リサイクルショップに現れた莉生奈容疑者は青い発電機を持ち込んでいる。この時、スタッフに売る理由を聞かれた容疑者は「農業をやめるので」と答えたという。

リサイクルショップのスタッフ:
農業をやめるから、水をあげるのに使ってた発電機をもう使わなくなったから売りますっていう形で持ってこられたんですよ。

しかし、燃料が入ったままだったため、この日は買い取ってもらえず、持ち帰ることになった。

すると2日後の5月7日、再び来店して、ソファーで順番を待ちながら、入念に発電機の状態を確認する莉生奈容疑者。

実は、盗まれた発電機には、元々、「佐賀市消防団」の文字が貼られていた。

その文字は持ち込まれた際にはなかったが、後日、警察と確認したスタッフはこう振り返る。

リサイクルショップのスタッフ:
うっすらではあるんですけど、貼ってあったであろう跡がちょっと残ってたので。
“消防団”の一番最後の“団”の字が残っているように見えました。

そして莉生奈容疑者は1万5千円を受けとると、店を後にした。

無職の夫は現役の消防団だった

それにしても、なぜ消防団の発電機という特殊なものを狙ったのか?

佐賀市によると、実は、無職だったという鉄陛容疑者は、現役の消防団員だったという。

容疑者夫婦を知る人は、「夫婦は仲が良く、お金に困っている様子もありませんでした。どうしてこんなことが起きたのか…信じられません」と驚きを隠せない。

消防団の“発電機の紛失”は、佐賀市と隣の小城市を併せて49台に上るという。警察は容疑者夫婦の余罪や動機などについて詳しく調べている。
(「Mr.サンデー」 5月26日放送より)

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