ゴールデンウィーク中に多くの人が集まる、人気の釣りスポット。しかし、このあたりは死亡事故も起きたことがある立ち入り禁止エリア。

カメラがとらえたのは、危険な防波堤に釣り人を運ぶ違法な渡し船だった。

取材班が向かったのは、神奈川県にある川崎港周辺。

ゴールデンウィーク2日目となったこの日、沖にある立ち入り禁止の防波堤には、約80人の釣り人がずらりと並んでいた。

高い防波堤の縁ギリギリに立って、海をのぞき込む釣り人たち。
さらに、釣りざおを手に持ちながら、防波堤へとよじ登る男性の姿も。

ここで釣りをするのは不法侵入にあたり、軽犯罪法に抵触する可能性がある。

釣り人に、なぜ立ち入り禁止エリアで釣りをするのかを聞いた。

堤防で釣りをした人「法的には立ち入り禁止。渡してくれる業者があるので...。大丈夫なんでしょ」

「イット!」は2年前、危険な行為が相次ぐ防波堤を取材。

そこで、客を運ぶ渡船業者の存在が明らかになった。

当時、営業許可を出す神奈川県に話を聞くと、違法となる法律がないと話していた。
しかし、防波堤に釣り人を運ぶ行為が横行する中、4月、遊漁船業法が改正。

渡し船は、立ち入り禁止場所に客を乗せることができなくなった。

違反した業者には、1億円以下の罰金が科せられることも。
法律の改正後も違法な営業を続ける渡船業者に直撃すると、驚きの答えが返ってきた。

違法営業をする業者「やっています。そりゃ収入源なくなりますからね。もう(営業が)どうなるかわからない。そのまま続けていけるかどうか...」

神奈川県は、猶予期間が明ける2024年10月にも、違反した業者に罰則などの対応をとるとしている。