3月29日の静岡県内は3月として記録的な降水量となるなど大荒れの天候でした。どうしてこのような天気になったのか小塚恵理子 気象予報士が解説します。
前線の折れ曲がった場所は静岡県に
小塚恵理子 気象予報士:
本当に嵐といっても過言ではない雨と風になりましたが、その要因を天気図で見ていきます。
29日午前6時の天気図。28日から日本海の低気圧と前線が西から近づいてきました。低気圧や前線の前側ではこの時期としては強い湿気が流れ込みました。南からの暖かい空気がそれぞれを発達させ、活発な雨雲ができました。
さらに前線が折れ曲がった所、ここには特に暖かく湿った空気の流れ込みが強い所で、静岡県に位置したため更に雨が強く降ったと考えられます。
静岡の24時間雨量は3月観測史上最大
改めてレーダーで雨の降り方を振り返ります。
29日午前0時以降の状況ですが、黄・緑がザーザー降り、所々オレンジもあって激しい雨となり、特に明け方に強まりました。
24時間の雨量は静岡で194.5mmとなり3月の観測史上最大となりました。
一時的な強い降り方ではなく、降り方の強い雨が続き雨量が多くなりました。
時速80km 台風のような風も
風も見てみると瞬間的には26m、時速にすれば80kmほどの台風のような風が吹いたところもありました。平均風速としても海沿いでは常時10m以上、静岡も傘がひっくり返るほどの7mでした。
29日のような「春の嵐」は5月にかけて発生しやすいので、天気が崩れる予想がある場合は情報に注意が必要です。