新型コロナウイルスへの対応。
これまで公費の支援を受けていた医療費が4月から自己負担となり、医療機関の診療も通常の体制に移行します。

何が変わるのかまとめました。
最も大きいのがコロナの治療薬です。
もともと全額公費で負担されていましたが、去年10月からは最大9000円の自己負担となっていました。
それが4月からは公費負担がなくなり、通常通りの保険適用となります。
例えば、3割負担の人が「ゾコーバ」という薬を処方された場合、自己負担はおよそ1万6000円に増えます。
このほか、月に1万円あった入院費の補助も4月からはなくなります。

そしてワクチン接種の公費負担も、3月いっぱいで終了します。
4月以降は65歳以上の高齢者などには一部補助があり、7000円程度となる見通しです。

この対応の評価を、感染症の専門医に聞きました。

*富山大学附属病院総合感染症センター長 山本善裕教授
「5類になって約1年、時期としては仕方ないが、薬の値段(が課題)、今の3割負担、9000円でいいと言う患者は多くない。それがもっと高くなる。もっと飲む人は減るだろう」

Qコロナの治療薬はできているが、解熱剤でいいと言う人はいないか?
*富山大学附属病院総合感染症センター長 山本善裕教授
「今の飲み薬は特効薬とまでは言えない。飲んだから翌日から全然熱が出ないという感じではない。病気になって早く受診をして診断をする。きついのであれば薬がある。風邪くらいだったら、自宅で安静にしとこうと」

また、4月以降、自己負担が求められるワクチン接種については…。

*富山大学附属病院総合感染症センター長 山本善裕教授
「デルタ株は感染も抑えるし、重症化を抑える。オミクロン株になってからは感染力が強くなった。個人的な考えだが、今のワクチンでは感染を抑えていない。ただ、重症化は抑える。だからこそ高齢者には打ってほしい。ある程度の年齢の方は自己判断」

最後に、いつ出現するかわからない未知のウイルスへの備えについて聞きました。

*富山大学附属病院総合感染症センター長 山本善裕教授
「ちゃんと予測をして、訓練することが大切。(今回の地震では)訓練や津波に対する対策がなかなかできていなかった。コロナ感染症もここまでくると災害。災害に対応するのは日頃からの訓練が大切」

Q今後の心構えは?
*富山大学附属病院総合感染症センター長 山本善裕教授
「一緒に予期して勉強して訓練していこう。もう1回マスク着けてとなるかもしれない。手洗いは普通に続けてほしい」

富山テレビ
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