国連の安全保障理事会は28日、北朝鮮に対する制裁実施状況を調べる専門家パネルの任期を延長する決議案を否決した。
北朝鮮との武器取引が取り沙汰されているロシアが拒否権を行使した。
決議案は4月末に任期が切れる専門家パネルのメンバー8人の任期を1年間延長するもので、安保理の緊急会合で採決が行われた。
日本とアメリカなど13カ国が賛成したが、常任理事国のロシアが拒否権を行使し、決議案は否決された。
中国は棄権した。
ロシアはウクライナへの侵攻を続ける中、北朝鮮からの武器調達が取り沙汰され、関係強化を進めている。
専門家パネルは2009年に設置されて以降、北朝鮮に対する制裁の実施状況を調査して報告書を提出し、毎年メンバーの任期が延長されてきたが、今回の否決により廃止の危機に直面し、監視が難しくなる懸念がある。