鹿児島県指宿市のグループホームで2022年、新型コロナウイルスの感染予防などを目的に、国が未承認の薬を医師の処方箋なしに入所者らに配布していたことが分かりました。
グループホームの施設長を務める県議会議員の小園成美さんは「認識が甘かった」とコメントしています。

指宿市のグループホーム「すもも」では、2022年9月から11月にかけて、施設長の小園成美県議が個人で輸入したイベルメクチンを新型コロナウイルスに感染して重症化した入所者や職員らに配布しました。

イベルメクチンは寄生虫の治療に使用されている薬ですが、コロナ禍初期に治療に有効であるとの情報があり、個人で輸入して使用する人が多くいました。

イベルメクチンは国の未承認の薬で、メーカーも後に新型コロナへの有効性を否定しています。

また、医薬品医療機器等に関する法律では、個人で輸入した薬は基本的に個人以外の使用は認められていません。

当時は施設内で感染がまん延していて、小園成美施設長は「当時、解熱鎮痛剤が底をついていて、治療に有効だと聞いて、命を守りたい思いで使用した。法令違反は、認識が甘かった」とコメントしています。

鹿児島テレビ
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