引っ越しシーズンが目前に迫る中、札幌市内の新築マンションで異変が起きている。

資材高騰などでここ数年、5000万円を超えていた販売価格が下落に転じた。何が起きているのだろうか。

札幌の新築マンション価格に異変?5000万円超から”下落”

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札幌駅北口の分譲マンション「ONE札幌ステーションタワー」。JRタワーを超える地上48階建てで、スカイラウンジやゲストルームも完備されている。

最上階の5億円の部屋を含め、全戸が完売。3月から入居が始まる。

一方、こちらは中央区・狸小路のモユクサッポロの上に誕生したマンション「ライオンズタワー札幌」だ。

7階から28階までのタワーマンションの室内は、広々として高級感がある。最高価格は3億3000万円だった。

次々と高級マンションが誕生し値上がりを続けてきた、札幌市の新築マンション。ここにきて異変が起きている。

札幌の新築マンションの平均価格は、投資マネーの流入や再開発、資材高騰などの影響で値上がりを続け、2021年には5000万円を突破した。

しかし、2023年から下落に転じた。何が理由なのだろうか。

新築マンションの平均価格

「住まいを買う人たちの取得金額が適正価格を超え買いが止まった」(インフォメーション・システム キャビン 志田真郷さん)

ついに購買層の限界を超えてしまい、下落に転じたという。

札幌市民の受け止めは

「(価格下落なら)一軒家を考えていたが、マンションも見てみようかと思う」(札幌市民)

「実感がない。物価高で全部値上がりしているイメージなので信じがたい」(札幌市民)

「高いから実感ないので自分に関係ない話みたい」(札幌市民)

市民が実感するにはまだ時間がかかりそうだが、専門家は、専門家は価格下落には他にも背景があると言う。

「(一戸あたりの)面積を小さくしている。新築マンションが狭い。中古マンションの方が広い」(志田さん)

今後の価格は不透明

札幌市の新築マンションの販売価格は下落に転じたとは言え、狭くしているという状況がある。

1戸あたりの面積は、2001年には約94平方メートルだったが、2023年には3割ほど狭い約68平方メートルに。

一方、1坪あたりの単価は、2002年の約96万円から2023年は228万円余と倍以上になっていて、実質値上がりが続いている。

専門家は、金利の変化や投資マネーの状況が読みにくいことから、今後の価格がどうなるのか不透明だとしている。

北海道文化放送
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