普天間基地の移設工事を巡り、農林水産大臣が大浦湾側のサンゴの移植を許可するよう県に指示したのは違法な国の関与だとして、県が取り消しを求めた裁判で、福岡高裁那覇支部は県の訴えを退けました。

名護市辺野古への移設工事をめぐり、大浦湾側に生息するサンゴについて2022年、沖縄防衛局は8万4000群体を移植する許可を県に申請していましたが、県はこれを不許可としていました。

これを不服とし農林水産大臣は、県の不許可処分を取り消し移植を許可するよう「是正の指示」を出しましたが、県は「国の違法な関与」として2023年8月に指示の取り消しを求め訴えを起こしました。

15日の判決で福岡高裁那覇支部の三浦隆志裁判長は「埋め立て事業の遂行に伴ってサンゴの死滅は避けられず移植は必要な措置」であることや、「是正の指示は国の関与権限を濫用したものでは無い」として県の訴えを退けました。

沖縄テレビ
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