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「天下の台所」と称される大阪は、江戸時代以来、海運や交通の要の地としてさまざまな商品が集まる場所でした。なかでも北海道と大阪を行き来する「北前船(きたまえぶね)」は、昆布など多くの海産物を、大阪にもたらしたのです。天明元年に海産物問屋として創業し、高級佃煮店として発展を遂げた「神宗」。話題の新商品「美鍋」シリーズの開発秘話や特徴について、9代目当主・小山鐘平に聞きました。

1781年創業の海産物問屋「神宗」。佃煮需要の減少と新商品開発への挑戦

― まずは神宗さまの歴史と現在の事業内容をお教えください

小山社長

 神宗は、天明元年(1781年)に海産物問屋として創業いたしました。当時の大阪は、昆布など海産物が集まる拠点で、それとともに昆布の加工業が発展。当社でも、嘉永年間 雑喉場へ移り、佃煮なども商うようになったそうです。以来、歴代の当主が素材を厳選し、最上質の佃煮をつくり続けてまいりました。けれど、米食の機会が減少するにともない、佃煮の需要が減ってきているのも実状です。そこで、2009年以降、出汁の研究を始め、2012年に「出汁パック」、その後も2019年に「即席にゅうめん」を開発しました。現在は塩昆布ほか各種佃煮に加え、新商品「美鍋」シリーズも含めた多彩な商品を販売しております。


利尻塩昆布山椒入り(左)・神宗のにゅうめん【すっきり出汁】(右)


― 出汁をメインにした商品開発のなかで生まれたのが、今回ご紹介いただく「美鍋」シリーズですね。

小山社長

 そうです。2019年に「即席にゅうめん」を販売したところ、通常のすっきりした一番出汁だけでなく、スパイスを効かせたカレー味がよく売れたのです。それならば、トマト風味やエスニックテイスト、豆乳出汁など違ったフレーバーの商品があってもいいのではと考えました。試作を続けるなかで、工夫を凝らしたスープをつくるなら、「にゅうめん」だけでなく、ほかの料理にも生かせないだろうかと思い至りました。それが、新商品の鍋つゆ「美鍋」シリーズです。

家族それぞれの好みを反映した鍋を楽しんでほしい、というコンセプトを元に「美鍋」シリーズが誕生

― トマト出汁や豆乳出汁以外にも、薬膳やエスニックなどバラエティ豊かです。

小山社長

 自宅で新商品の試作に取り組んでいる頃、試食も兼ねて家族の晩ご飯によく鍋を作ったんです。妻は、辛いものや薬膳、エスニックのようなクセのある味が好きなんですが、子供たちはカレーやトマト味がいいと言う。どこの家庭でも、それぞれに好みがあるにもかかわらず、実際にはつい同じような鍋をつくっているのではと思いました。さらには、女性の多くは、薬膳やエスニックなど健康効果も期待できるスパイシーな料理が好きなのに、本格派の味を家庭で出すのは難しい。それなら、家族それぞれの好みを反映した数種の味を手軽につくれる商品になればと思ったんです。


― 鍋つゆという発想はどんなところから?

小山社長

 出汁づくりは、神宗が力を入れてきたものづくりのひとつです。その出汁を販売するなかで「天然素材の価値をどのように伝えられるか」が、課題でもありました。

自宅に昆布やかつお節のある家庭は少ないうえ、「出汁をとるのは手間で面倒」と思っておられる方がほとんどです。ならば、その手間暇を省ける商品があればと考えました。お椀や煮物などをつくるときは、まず出汁をとってその後調理します。

けれど、鍋ならば、最初に「鍋つゆ」という出汁を入れておけば、手軽においしい鍋に仕上がります。

 鍋は簡単なうえに、野菜やたんぱく質などバランスよく摂れるヘルシーな料理です。核家族になり、個食も増えていることを考えると、将来、出汁を使用した家庭料理として残るのは鍋料理ぐらいなのではないでしょうか。そう思うと、「鍋つゆ」は、この先もずっとみなさんのお役に立てます。

日本の出汁の特徴を生かしながら、家庭で世界の鍋料理を楽しめるようにした「美鍋」シリーズ

― あらためて、「美鍋」シリーズはどんな商品でしょうか?

小山社長

 「美鍋」シリーズは、家庭でも本格出汁の鍋を楽しめる鍋つゆセットです。

最高級の天然利尻昆布とかつお本枯節(3カ月以上熟成させた最上級のかつお節)を使用した出汁パック、調味料、スパイス、薬味などが小分けで封入されています。使い切りになっているので無駄がなく、どなたでも出汁を引くところから簡単に調理でき、本格的な鍋つゆを手軽に1人でも体験できます。「本物感、素材感」に「新しさ、手軽さ」を加えた他にはない商品だと自負しております。

使いやすい小分けパック


 昆布やかつお節、スパイスなど上質な素材に直接触れ、香りを感じながら調理することで、若い世代には出汁をとる楽しさと美味しい感動を、60歳代以上の方には安心感や満足感、味わったことのない風味を体感いただけます。気分や好みによって選べる、一番出汁、豆乳、トマト、カレー、エスニック、薬膳、辛にんにくの全7種類を揃えました。淀屋橋本店では味見もしていただけます。


― 日本の出汁をベースに世界の複雑な風味を実現されました。

小山社長

 西洋や中華、アジアで使用されるスープは、ブイヨン、鶏ガラ、豚などの肉類や魚介を長時間かけて煮立たせる料理屋向きの出汁です。それと比較すると、日本の出汁は短時間で取れることもあって、家庭でも馴染みの味になりました。そのうえ、一番出汁は、素材の持ち味を引き立たせ、どんな料理にも合います。日本の出汁のすっきりとしてキレイな旨味をベースにすれば、海外のスパイスや調味料の酸味や辛味、甘味などの複雑な風味が際立つのです。

八角、ナツメ、クコの実、クローブ、唐辛子など


― それぞれの味わいの特徴をお教えください。

小山社長

●【一番出汁】は、

  昆布とかつお節をふんだんに使い、うすくち醤油とみりんで味付けした、出汁の

  おいしさを存分に楽しめる一品です。付属の粉山椒と七味唐辛子で、味や香りの 

  変化をお楽しみいただけます。

●【薬膳出汁】は、

  特製つゆで味付けした基本の一番出汁に、なつめ、八角、クコの実などの和漢素

  材を加えた本格派。一番出汁がベースのすっきりとした味わいをお楽しみいただ

  けます。

●【エスニック出汁】は、

  ナンプラーやお酢で味付けした基本の一番出汁に、唐辛子と生姜を加え、レモン

  グラスの爽やかな香りが、食欲をそそる鍋つゆ。お好みでパクチ―やレモンを添

  えると、より本格的になります。

●【辛にんにく出汁】は、

  基本の一番出汁に、にんにく醤油とみりん、生姜の特性つゆで味付け、香り高い

  日本の唐辛子と、甘み・うまみが特徴の韓国唐辛子を加えたもの。付属のごま油

  やすりごまを加えると、よりコクと深みが増します。

●【ごま豆乳出汁】は、

  基本の一番出汁に、無調整豆乳、すりごま、ねりごまを加えました。お好みでラ

  ー油を加えると、より濃厚な味わいをお楽しみいただけるでしょう。

●【トマト出汁】は、

  基本の一番出汁に、トマトジュースと特製つゆで味をつけ、オリーブオイルを加

  えてより濃厚に仕上げたもの。お好みでチーズやバジル加えると、イタリアンテ

  イストを楽しめます。

●【カレー出汁】は、

  天然利尻昆布とさば節、かつお節、煮干しからとる本格出汁に、塩昆布煮汁とハ

  チ食品のオリジナルスパイスを合わせた鍋つゆです。香辛料(クローブス・唐辛

  子)を加えると、よりスパイシーな大人の味わいになります。


―おすすめの食べ方やアレンジ法は?

小山社長

 「美鍋」シリーズは違う風味を一緒に用いることで、ベースに使用している上質な一番出汁とそれぞれの味が合わさって、1種類の時とはまた違った美味しさを味わえます。たとえば、「①ごま豆乳出汁 × カレー出汁」、「②辛にんにく出汁 × 薬膳出汁」、「③薬膳出汁 × ごま豆乳出汁」などがおすすめです。

トマト出汁×ごま豆乳出汁の掛け合わせもおすすめ

出汁を身近に感じてもらえるパッケージデザインと賞味期限の長さはプレゼントにもぴったり

― パッケージデザインで工夫された点は?

小山社長

 昆布とかつお節の出汁がもつ、「伝統」、「高級、上質」、「和食の基礎」のような敷居が高いイメージではなく、「新しさや刺激」、「ポップさ、親しみ」、「楽しみ、興味」を感じるパッケージにし、出汁を身近に感じてもらえるよう意識しました。

 BBQや鍋パーティーのように楽しい食事の場を、より明るく盛り上げるようなイメージです。またイラストは複数のアーティストの方に依頼し、味だけでなくパッケージを選ぶ楽しみ感じていただけるよう工夫しました。商品自体の上質さだけをアピールするのではなく、「美鍋」シリーズを食べた後に、素材の「本物感」や「美味しい驚き」を感じていただきたいという想いもデザインに込めています。


― カジュアルなギフトにもぴったりな商品ですね。

小山社長

 鍋の具材やスープがセットになった冷凍商品はありますが、重さもあり、場所を取るため冷凍庫に何個も保存できません。「美鍋」シリーズのように、常温で保存できて賞味期限も長く、保管場所も取らない品は、贈り先の方にも喜んでいただき、カジュアルにプレゼントできる商品です。


― これまで購入されているお客様の年齢層や反響をお教えください。

小山社長

 淀屋橋本店近くにお住いの40代~70代の主婦やご家族。30代~50代のお勤めの方が、お昼休みや帰宅の前に立ち寄り下さいます。子育て世代で「子供たちに安全な食事を」と考えておられる方。大阪だけでなく、京都や神戸、遠方では千葉県から新幹線に乗ってお越し下さる方もいらっしゃいます。

実際に召し上がったお客様からは、

・「薬膳はパンチが効いていて美味しかった(30代・男性)」

・「エスニック出汁すごく美味しい。レモングラスの香りも良い感じ(40代・女 

  性)」

・「薬膳とカレーを買って革命が起きました!スープが1滴も残らなかったんです!

  カレーはご飯とチーズを入れるとすごく美味しくて、薬膳も最後は雑炊にしまし

  た。(40代・女性)」

・「手軽につくれるからプレゼントにもいいですね。パッケージ可愛いから台所に置

  いたら、めっちゃ可愛い。(40代・女性)」

などのお言葉をいただいております。やはり、薬膳やエスニックなど目新しい味は特に人気がありますね。

「美鍋」で出汁の魅力に触れ、日本の食文化の素晴らしさを知ってほしい

―「美鍋」シリーズを通して、伝えたいことは?

小山社長

 神宗では、出汁普及のために、かねてより教育機関等での普及活動を行ってまいりました。「美鍋」シリーズを購入してくださり、ご自宅で調理いただくこと自体が「出汁教室」の役割を担っているとも考えています。普段は、出汁に興味のない若い世代の方などが、「美鍋」シリーズを通して出汁をとる体験をし、その魅力に触れていただければと願います。美鍋をきっかけに、気が付けば自宅に昆布やかつお節がストックされ、出汁をとる人が増える日常を実現出来れば、日本食の未来は明るいはずです。

 加えて、昆布、かつお節、醤油やみりんなどの生産に携わっている方や自然の恵みへの感謝、日本独自の食文化の素晴らしさを感じていただければ幸いです。料理、調理の楽しさをお伝えするとともに、日本食文化の発展や世界への発信に貢献してまいります。


神宗「美鍋」シリーズ


■販売は、神宗 淀屋橋本店のほか、神宗常設の以下百貨店で。

【関 西】髙島屋/大阪店・堺店・泉北店・京都店

     大 丸/梅田店・心斎橋店・神戸店

     近鉄百貨店/あべのハルカス近鉄本店・上本町店

【西日本】博多大丸福岡天神店

【東日本】ジェイアール名古屋タカシマヤ

     松阪屋名古屋店

     髙島屋/日本橋店・横浜店

     松屋銀座本店

     西武池袋本店

■オンラインショップ

https://kansou.co.jp/shopping/

■その他紹介記事

   https://horieconsul.com/interview/kansou/




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