群馬・高崎市内の新聞販売店で業務中にバイクの盗難事件が発生。その犯行の一部始終を防犯カメラが捉えていた。

1月14日。高崎市内の新聞販売店で…

1月14日午前2時過ぎ、群馬・高崎市内の新聞販売店。

配達員のいる作業場近くに怪しい人影が…
配達員のいる作業場近くに怪しい人影が…
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販売店に設置された防犯カメラの映像には、画面右奥から現れたフードをかぶった人物が映っていた。

その人物は、1台1台バイクをのぞき込み、しばらくすると、消えていった…。

その1分後、1台のバイクが販売店に到着すると、再び、防犯カメラに何者かの足が映る。

バイクが配達に出た次の瞬間!慣れた様子でバイクに乗り、そのまま走り去った
バイクが配達に出た次の瞬間!慣れた様子でバイクに乗り、そのまま走り去った

さらに、もう1台のバイクが到着、それと入れ替わるように、他のバイクが配達に出ると、次の瞬間!その人物は慣れた様子でバイクに乗り、そのまま去っていった。

その2分後、店で働く男性が現場に出てきてバイクがないことに気づき、「バイク盗まれた」と声をあげ、それに反応した同僚男性が「盗まれた?」と会話する様子も映っていた。

それはまさに、一瞬の隙をついた犯行だった。

2月2日、盗難被害に遭った新聞販売店・店長に話を聞くと、「(配達員が)1人になって、新聞に紙(チラシ)を入れるじゃないですか。その時、犯人が奥に入ったっていうのを見計らって、 バッと来て盗んで行った」と当時の状況を振り返った。

盗まれたのは、新聞配達用のバイクだった。

2023年12月。別の販売店でも被害

さらに2023年12月。

バイク盗難は、同じ群馬・高崎市内の別の新聞販売店でも発生していた。

防犯カメラの映像には、深夜、店の配達員が出発すると、塀の裏から2人組の人影が現れる様子が捉えられていた。

その2人組の人影は何やらうろうろすると、店の前にあったバイクを手で押し、持ち去ってしまった。

盗難被害に遭った新聞販売店・店長は「配達に出る前は鍵をつけている状態が多いので…」とし、「新聞をバイクに積み込もうとしたところバイクがない。仕事中なんでね、真剣にやってるところなんで、本当に…まさか持っていかれると思わないですからね」と語った。

さらに1月23日。

高崎駅近くで止めてあった配達中のバイクが、数分の間に2台盗まれてしまう被害も発生した。

高崎市内4店舗で合わせて5台のバイクが被害

被害はエスカレートしていて、Mr.サンデーの取材によると、2023年12月から2024年1月にかけ、少なくとも高崎市内4店舗で合わせて5台のバイクが盗まれていた。

1月に盗難被害に遭った新聞販売店の店長は、「(犯人は)たぶん新聞販売店に勤めていたのではないかなと。新聞ってこう(チラシを)入れていると集中しているから、外に気付きづらかったりする。あれだけスーッといけるってことは、カブ(新聞配達用バイク)を乗ったこと何度もあるか、もしくは盗み慣れてるか(だと思う)」と話した。

配達用のバイクを狙った連続窃盗、その目的はいったい何だろうか。

元埼玉県警捜査一課警部補・佐々木成三氏は、「海外で(配達用のバイクは)かなり人気がある車種で有名なので、そのエリアの中で同じ車種だけが狙われたということに関しては、何か組織的な犯罪、つまり、海外に輸出するなどといった目的があるんじゃないかなと」と指摘した。
(「Mr.サンデー」 2月4日放送より)