岸田首相は10日、沖縄の米軍普天間基地の名護市辺野古への移設に関し、防衛省が代執行に伴う大浦湾側での工事に着手したことについて「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない。政府としては一日も早い普天間飛行場の全面返還に向け努力を続けていかなければならない」と述べた。
また、地元の理解については「地元の皆様への説明はこれまでも様々な機会を通じて行ってきた。これからも丁寧な説明を続けていきたいと考えている」と語った。
移設計画をめぐっては先月、軟弱地盤の改良を含む設計変更を県に代わって国が「代執行」で承認していて、防衛省は10日正午過ぎ、資材などを仮置きする海上ヤードの新設に向けた工事に着手した。
沖縄県の玉城知事は「協議をしたいと申し入れているのに工事をするのは政府の都合でやっていることで非常に遺憾だ」と反発している。