岸田首相は15日夜、アジア太平洋経済協力会議=APECの首脳会議への出席のためアメリカに出発するにあたり、記者団の取材に応じ「日本の立場を発信する場にしたい」と強調した。
岸田首相はAPECに関して、「様々な地球規模の課題、自由で開かれた貿易、デジタル経済の推進、気候変動などの喫緊の課題について議論を行い、ぜひ日本の立場を発信する場にしたい」と述べた。
さらに、会議に合わせて1年ぶりに行われる見通しの習近平国家主席との日中首脳会談については、開催がまだ決まっていないとしつつ、「日中の建設的かつ、安定的な関係をお互いの努力によって維持していく基本方針は変わっていない。様々な形で意思疎通を行っていきたい」と意欲を示した。岸田首相は日中首脳会談が行われれば、原発処理水の放出を受けて中国が行っている日本産水産物の全面禁輸について撤廃を求める方針だ。
岸田首相はまた、「韓国の尹錫悦大統領とスタンフォード大学において、先端技術をテーマとした討論会に共に参加するなど、未来志向の日韓関係を確認したい」と語るなど、各国のリーダーと活発に交流を行う意向を強調した。