政府は13日、将棋の八大タイトル全冠制覇を達成した藤井聡太八冠への内閣総理大臣顕彰式を開催した。顕彰式には藤井八冠の母・裕子さんと、日本将棋連盟の羽生善治会長が同席した。

岸田首相は顕彰式で藤井八冠を前に、「日ごろのたゆみない努力と精進によって、将棋界初の8冠制覇の偉業を成し遂げ、多くの国民に夢や希望を与えるとともに、伝統的な文化である将棋の普及振興を通じ、我が国文化の向上発展に貢献した。よってここに顕彰する」と述べ、顕彰状と盾を授与した。

藤井八冠は、岸田首相にお礼の品として将棋盤と、将棋盤の蓋に「雲外蒼天」と書かれたものを手渡した。「雲外蒼天」は「どんな試練でも、努力して乗り越えれば快い青空が望める」という意味。

藤井八冠は、10月11日、七冠を制した時点で残っていた最後のタイトル「王座」を奪取し、史上初の八冠制覇を果たした。その後、11月11日には「竜王」の防衛も果たし八冠を継続している。

内閣総理大臣顕彰は、「国家、社会に貢献し顕著な功績のあったもの」を顕彰する制度で、これまでにゴルフの岡本綾子さんや松山英樹さん、宇宙飛行士の毛利衛さんや向井千秋さんら、将棋界では七冠を初制覇した際に羽生善治さんが授与されている。

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