豚骨醤油をベースにした濃厚なスープ。そして、もっちりとした太麺が自慢の人気「家系ラーメン」店。
この記事の画像(16枚)この店に10月10日、空き巣が侵入した。店内を荒らされ、営業ができない状態になってしまったという。
「営業もう無理」から一転 大反響で30mの行列
武蔵家川口店 海老原和康店主:
人のことを考えている余裕もないくらい悲しかったですね
事件直後の店内を撮影した写真を見ると、床には大量の割り箸が散乱。カウンターに置かれていたこしょうやごまの調味料も散らばり、ひどく荒らされていることが分かる。
被害に遭ったのは、埼玉・川口市の人気家系ラーメン店「武蔵家川口店」。10月10日午前6時頃、警備会社からの緊急の連絡で事件が発覚。駆けつけた店主は、変わり果てた店の様子に驚愕したという。
店に侵入した人物は、入り口付近の券売機を破壊して現金を奪い、被害総額は現金などを含めて約200万円に上るという。
さらに、“ラーメンの命”とも言えるスープを捨てざるを得なくなった。
武蔵家川口店 海老原和康店主:
スープ全部捨てて。うち、全部手作りなので、一から作るってなると1週間くらい必要。すぐ営業できるようなメンタルじゃなかった
店主は、空き巣被害により休業することをSNSで発信。
しかし、これが思わぬ展開となった。なんと、別のラーメン店4店舗が「スープを分けてあげたい」と名乗りを上げたというのだ。
被害に遭った店主は、それぞれの店舗の味を掛け合わせたスープを作り、「絆スープ」と名付けた。そして、このスープを使って事件の翌日に営業復活できた。常連客の間で大きな反響となり、約30mの行列ができたという。
武蔵家川口店 海老原和康店主:
もう感謝しかないですね。本当に地域に愛されているお店なんだなっていうの実感しましたね。
警察は窃盗事件として捜査している。
(「イット!」10月17日放送)