財務省が8日発表した国際収支速報によると、日本が貿易や投資でどれだけ稼いだかを示す6月の経常収支は1兆5088億円の黒字だった。黒字幅は前の年の同じ月に比べ1兆110億円増えた。
貿易収支が20カ月ぶりに黒字に転換したのが要因。
輸出が8兆6302億円で、前の年の同じ月に比べプラス429億円と微増だった一方、輸入は8兆3016億円でマイナス1兆3905億円と大幅に減少し、全体で3287億円の黒字となった。
海外での投資の利子や海外子会社から受け取る配当金などの第1次所得収支は、1兆6825億円の黒字。
サービス収支は、3582億円の赤字で、前の年の同じ月から1018億円赤字幅が拡大している。
海外からの旅行客の増加で旅行収支が約11倍の2948億円の黒字となった一方で、海外の検索サイトへの広告費などが増えたことで、その他業務収支の赤字幅拡大がそれを上回り、サービス収支全体の赤字幅を広げた。
また、今年上半期の経常収支は、8兆132億円の黒字で、前の年の同じ期に比べ8028億円黒字幅を拡大した。
第一次所得収支が17兆5286億円の黒字で、前の年の同じ期より8937億円黒字幅が拡大した。
また、貿易収支は5兆1788億円の赤字で、前の年の同じ期に比べ4718億円赤字幅を縮小している。
原油価格が下がったことなどで、輸入額の増加を輸出額の増加が上回った。