大阪・梅田の商店街にある高さ7mほどの大仏。

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ホテルの入口に設置され、利用客からは、施設のシンボルとして親しまれています。そんな大仏を傷つける悪質な行為の一部始終を、防犯カメラが捉えていました。

酔った勢いか? 大仏にパンチ2回 警備員に中指を立てる

6月11日、午前1時42分。大仏から20mほど離れた場所で、立ち話をする8人の男女。

立ち話をする8人組の男女 黄色丸:被害に遭った大仏
立ち話をする8人組の男女 黄色丸:被害に遭った大仏

その中の一人、黒いTシャツを着た男性は、かなり酔っているのか足がふらついているように見えます。

酔っているのか、足元がおぼつかない男性
酔っているのか、足元がおぼつかない男性

約1分後、長袖を着た男性が大仏の方を指さすと、一人の女性が大仏の元へ駆け出しました。その後を2人の男性が追いかけます。

大仏の方を指さす男性
大仏の方を指さす男性
女性が大仏に向かって駆け出す
女性が大仏に向かって駆け出す

最初は、大仏に触れるような動きを見せる女性。ふざけているのか、大仏を殴るような仕草をします。

大仏を殴るようなしぐさをする女性と、見守る男性2人
大仏を殴るようなしぐさをする女性と、見守る男性2人

すると、それを見た黒いTシャツの男性が大仏の元へ駆け寄り…。

先ほど足元がおぼつかない様子だった男性が、大仏に向かって走り出す
先ほど足元がおぼつかない様子だった男性が、大仏に向かって走り出す

女性と一緒に、大仏を2発、殴るような動きを。

女性と一緒に、大仏を殴る男性
女性と一緒に、大仏を殴る男性

その後、何事もなかったかのように、男女は立ち話を続けます。

駆けつけた警備員に、中指を立てるようなしぐさも
駆けつけた警備員に、中指を立てるようなしぐさも

通報を受けた警備員が男性らに近づくと、中指を立てるようなしぐさを見せ、その場から逃げていきました。

「ただただむかつく」今年に入って2度目の被害

「めざまし8」が実際に大仏を取材すると、大仏の足元には15cmほどの大きな穴が空いていました。

あまりにも悪質な行為に、商店街の小牟礼理事は憤りを隠せません。

大仏の足元には、大きな穴が
大仏の足元には、大きな穴が

ひがし中通り商店会 小牟礼隆之理事:
(通報者によると)最初に女の子が冗談でサンドバックみたいにしていたら、一人の男がやってきてフルスイングで2回殴って。助走つけるような感じで。すごい勢いで殴って、2回目で穴が開いて貫通したという感じ。
悪い飲み方して悪ノリする人らが増えているので、特に若い子ら。悪ノリ、悪ふざけにしてはやりすぎかなと、毎度毎度。
ただただ、むかつきますよね。酔って何してんねんって感じですよね。

理事が語った「毎度毎度」という言葉。

実はこの大仏、今年3月にも、5人組グループの一人が大仏の指にぶら下がり、重みに耐えかねて指が折れる被害に遭っていたのです。

3月に続き、2度も傷つけられることとなった大仏。

商店街では増加する悪質な行為を抑止するために、警備員を雇っていましたが、今回、現場にいた男性らは、警備員が駆けつけたところ、信号を無視して逃げていったといいます。

大仏は一点もので、購入費用は、約400万円。修復にも相当な金額がかかるとみられます。被害に遭ったホテルの従業員は…。

被害に遭ったホテルの従業員:
皆さん ここをシンボルみたいな感じで思ってくれているみたいなので。人のものを傷つけるというのが、それで平気でいられるというのが残念ですね。

「めざまし8」スタジオコメンテーターの若狭勝弁護士も、このような犯罪を減らすためには「厳正に対処する」ことが大切だといいます。

若狭勝弁護士:
厳罰に処すれば、犯罪というのはなくなるわけではないのですが、ある一定の所までは厳罰に処すると。それを多くの人に周知すると。そうすることで、ある程度の抑止力にはなると思うので、こういうのは厳正に対処して厳罰に処して、民事的な損害賠償をきちんとやっていくと。
遊び半分、あるいは酔った勢いでこういうことをやると、厳罰と民事的な賠償が伴うんだよということを、やはり深く考えるべきだと思います。

ホテルは、きょうにも警察に被害届を提出するということです。

(めざまし8 6月14日放送)