日本人女性がなるがんの中で最も多い「乳がん」。2022年9月、乳がん経験者のドレス撮影会が開かれた。そこには、専門学校でブライダルを学ぶ学生たちが運営スタッフとして参加していた。「いつなってもおかしくない。」イベント主催者が学生に伝えたい思い、そして願いがあった。

乳がんは30代後半で急増

女性のがん予測罹患数(2022年)
女性のがん予測罹患数(2022年)
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乳がんは、いま、日本人女性の9人に1人がなると言われている。2022年の予測されている女性の乳がん罹患者は約9万4300人だ。数あるがんの中でも最も多くなっている。

年齢階級別乳がん罹患率(2018年)
年齢階級別乳がん罹患率(2018年)

乳がんの年齢別の罹患率は、30代後半の働き盛り、子育て世代から急激に増えている。重要なのは「早期発見」で乳がんは自分で見つけることができる数少ないがんで、乳がんになった人のうち半分の人は自分で気づいている。

乳がん経験者のドレス撮影会

9月8日に行われたウエディングドレスの撮影イベント。モデルとして参加したのは、乳がんを経験した女性たちだ。そこには学生たちも、スタッフに加わっていた。

イベントを主催したのは、ウエディングプランナーの清水直子さん。学生たちに伝えたいことがあった。

主催者・清水直子さん:誰でも起こりうる病気
主催者・清水直子さん:誰でも起こりうる病気

ウエディングプランナー・清水直子さん:
誰にでも起こりうる病気ということ、学生の皆さん20代前半の方たちがほとんどなんですけれど、いつなってもおかしくない年齢に入っているという事実を知ってほしい

ブライダルを学ぶ学生たちに講義

イベントの3日前。清水さんは静岡市葵区の専門学校を訪れた。

ウエディングプランナー・清水直子さん:
1日を通してみなさんには乳がんについて学んでいただきたい

乳がん経験者について学ぶ学生たち
乳がん経験者について学ぶ学生たち

参加するのは11人の学生たち。ヘアメイクやドレスのフィッティングなど、ブライダルについて学んでいる。

ウエディングプランナー・清水直子さん:
みなさん乳がん経験者なので、なかには胸がない方もいますし、副作用で髪の毛がない方、眉毛がない方もいます

ドレスを着るのは乳がんの経験者。治療で髪が少なくなったり、胸を摘出したり、それぞれに特有の悩みがあることも知ってもらう。

学生:
乳がんのことを知らないことがたくさんあったんですが、当日はお客様に寄り添って対応できるようにしていきたい

ウエディングプランナー・清水直子さん:
実際に闘っている女性がいて、その方たちがより生きやすく勇気につながるお手伝いをしていることに対してやりがいを感じてもらえれば

経験者の言葉で自分事に

イベント当日、学生たちは乳がん経験者からさまざまな話を聴いていた。

乳がん経験者:石川明代さん
乳がん経験者:石川明代さん

乳がん経験者・石川明代さん:
(眉毛が)ないときは眉ティントとかで色づけていたんですけど、入院中はダメなんですよ。検査をするのに色がついたのは禁止で。子育てすると自分のことは後回しで病院とかもなかなかいかなかったりするけど、健康は大事。自分を大切にしてほしいです

乳がん経験者の体験を聞き、そして変身して喜ぶ姿、輝く笑顔を見て学生たちも学びがあったようだ。

参加した学生:
誰にでもあり得ることだと感じて、自分もチェックしてみようと感じました

知識と理解が予防や支えあう社会に

主催者・清水直子さん:病気を理解することが第一歩
主催者・清水直子さん:病気を理解することが第一歩

ウエディングプランナー・清水直子さん:
病気を理解することは、経験していない人たちができる第一歩。知ることによって対応は変わってくるのかなというのがあるので、病気のことをたくさんの方が理解して、みなさんがいつも通りの生活が送れるようにできたら

乳がんは早期に発見し治療を開始すれば、治る可能性が高い病気だ。これまでと同じような生活を送ることもできる。

一方で成人女性の誰がいつなってもおかしくない。男性がなることもある。知識と理解が予防や早期発見、患者を思い支えあう社会につながるはずだ。

(テレビ静岡)

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