衆院厚労委で岡江久美子さんの死が議題に
女優でタレントの岡江久美子さん(63)が新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなったことが24日の衆議院厚生労働委員会で取り上げられた。野党議員の「救えた命である可能性がある」との指摘に対し、加藤厚労相は医療提供体制の整備などに全力で取り組む考えを示した。
衆院厚生労働委では、野党会派の無所属・小川淳也衆院議員が次のように質問した。
「きのうの岡江久美子さんの件なんですけれども、4月3日に発症されたと報道でお聞きした。6日まで自宅で様子見をすると。そして容体が急変されて入院されてそのままだったと。これは早期に例えば病院に収容して治療薬として期待をされているアビガンなどの投与あれば救えた命である可能性があるのではないかと、私は素人ながら思いますが、大臣いかがですか」
岡江さんは今月3日に発熱したあとしばらく自宅で療養していたものの、その後6日になって容体が急変して入院し、新型コロナウイルス陽性が判明したとされている。また、重症化の背景には、乳がん手術に伴う治療による免疫力の低下があった可能性も指摘されている。小川議員は、政府が当初PCR検査の件数増に積極的でなかったことに疑問を呈すると共に、早期にPCR検査や治療を受けていたら岡江さんは助かっていた可能性があるのではないかと質した。加藤勝信厚労相は次のように答弁した。
加藤厚労相
「岡江久美子さん、私ども同じ世代の方で、芸能界で活躍されていた。亡くなられたこと大変残念であり、同世代としても衝撃を持って受け止めたところであります。ただ、委員ご指摘の個別にどういう判断でどういう風にされていたかちょっと承知しておりませんし、こうであれば、こうであったらとなかなか言いがたいところがあるので、個別にコメントは差し控えさせていただきたい」
加藤大臣はこのように「同世代として衝撃をもって受け止めた」と述べる一方、岡江さんのケースについては、個別のコメントを控えた。そして次のように政府の基本姿勢を強調した。
「そうした亡くなる方を最小限にしていく、重症化を予防していく、これは大きな目標として掲げさせていただいている所ですから、引き続きその目標の実現に向けて医療提供体制含めてしっかり取り組ませて頂きたい」
また加藤厚労相は、埼玉県で自宅療養をしていた男性2人が死亡したことについて、軽症者は基本的に宿泊療養とすることを徹底すると答弁した上で、ホテルなどの宿泊施設の情報提供にも取り組む考えを示した。
(フジテレビ政治部)