新型コロナウイルスが世界的に流行
1月21日成田空港に取材で訪れると、新型肺炎が流行する中国・武漢からの便で多くの中国人が来日していた。
1月24日金曜日からスタートする中国の旧正月「春節休み」にはのべ30億人が移動するとされ、中国の武漢市から発症が確認された新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が心配されている。
そして、日本時間の22日アメリカでも初めて感染が発表された。
アメリカのCDC(疾病対策センター)は、シアトルで中国・武漢市への旅行から帰国した30代男性の感染を確認したという。
新型肺炎は中国本土から、日本、タイ、韓国、台湾、そしてアジアにとどまらず、アメリカにまで波及。
中国政府の専門家チームは21日、武漢市に行ったことのない患者が出たことで「ヒトからヒトへの感染」を発表。22日午前の発表で9人が死亡、感染者は440人に達したという。
春節休みの時期、中国から日本に来る観光客は約72万人と言われている。
安倍晋三首相:
中国では引き続き患者数が増加しており一層の警戒が必要となる
1月21日、日本政府は水際対策などの徹底を関係省庁に指示した。外務省は感染症危険情報で、中国を「十分注意が必要」なレベル1とし、注意喚起している。
成田空港ではサーモカメラで顔の温度を確認
1月21日、成田空港を緊急取材すると、検疫所では入国する人の体温を、サーモカメラで確認していた。
モニターには、カメラに映った人の顔のあたりの温度が次々に表示され、多くの人は33度前後だった。(注:脇の下などで測る体温より低くなる)
取材した時点では、顔の温度が35.9度以上の場合声をかけ、改めて正式な体温を測定している。再測定で体温が37.5度以上の人は、問診を行うが、1月21日の武漢からの3便に対象者はいなかった。
武漢からの中国人観光客58人中、32人が空港でマスクをつけていて、着用率は約55パーセントに。
ただ、その一方で…
――武漢からマスクはつけていた?
中国・武漢からの観光客:
つけていました。空港に着いたら外しました
――日本では安心できる?
中国・武漢からの観光客:
もちろん。日本では怖くないよ
と、日本到着後はマスクを外してしまう人も…
ドラッグストアでは中国で品薄のマスク爆買いも…
1月21日の北京市内では電車の中で、多くの人がマスクを着用し、中国の薬局では飛ぶようにマスクが売れているという。
日本でマスクを買っていた中国人観光客に話を聞いてみると…
中国人観光客:
国内の親戚と友達に頼まれた。(住んでいる所では)もう売り切れみたいなんですよ
そこで、日本でもマスクを爆買い。東京・銀座のドラッグストアでは、マスクを買う中国人客が増えて、売れ行きは通常の2.5倍だという。この店では子供用のマスクは在庫がなくなってしまっていた。
感染を心配しているは、中国人だけでなく…
日本人女性(30代):
電車・公共機関を使っているときが一番心配ですね
日本人女性(60代):
特効薬もないみたいだし 訳がわからないからね
感染を防ぐためにどうすれば?専門家に聞いた
中国人観光客が1日に30人ほど訪れるという秋葉原のラーメン店では…
超ごってり麺ごっつ 秋葉原店 辻田秀雄 副店長:
入り口とかお手洗いとかアルコールの除菌スプレーを置こうかな…
この店では手でタッチして開けるドア付近に、消毒薬を設置予定だという。
このほか中国人観光客が多い秋葉原と銀座のお店30軒に対策を聞くと、3割にあたる9軒が「マスクの着用や手洗いうがいの強化」などを始めていると回答。ただ、残りの21軒は「対策方法がわからない」という。
では、新型肺炎から身を守るにはどうしたら良いのか?予防策について専門家に聞いてみた。
感染病に詳しい東京医科大学病院 濱田篤郎教授:
確実に効果があるっていうのは手洗いなんです。その次にマスクと考えていただくのがいいと思います
WHO世界保健機構は1月22日に専門家の緊急委員会を開催し、感染拡大の防止策などを協議するという。
(「めざましテレビ」1月22日放送分より)