脚が取れるズワイガニのあみぐるみ…

冬に欠かせないマフラーや手袋。これらを自分で編むなどして、編み物を趣味にしている人もいるのではないだろうか。

毛糸を編んで、人形を作る「あみぐるみ」があるが、“あるもの”を再現したリアルなあみぐるみが話題になっている。それがこちら。
 



YUKO@あみぐるみすと(@amigurumist125)さんが30秒の動画と共に「食べたくて編みました」とTwitterに投稿。

動画はズワイガニのあみぐるみが置かれている所から始まる。本物のカニのようなリアルさがある一方、あみぐるみならではの安心感のある可愛さもある。

 
 
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しかし、これだけでは終わらない。
ズワイガニのあみぐるみは体を押さえられ、脚を引っ張られる。すると、本物のズワイガニのように脚が取れたのだ。しかも、ズワイガニの身の部分は白い毛糸で編まれていて、再現力抜群だ。
 

 
 

さらに動画を見てみると、取れた脚の関節部分を引っ張ると関節部分も取れてしまった。

 
 

あみぐるみで食べるところまでリアルに再現したこの動画には「凄いけどこれ戻せるの?」や「自分もカニを食べている気がした」などのコメントが寄せられ、4万6000ほどのいいねが付いている。(2月4日現在)

確かに、脚がここまで取れてしまったら元に戻るのだろうかという疑問が出てくる。

そう思った方のためにYUKO@あみぐるみすとさんが「 どーやってもどすねん?!が、気になるあなたへ。 」と脚の戻し方を動画で投稿した。
 



戻し方は、関節部分は身の部分の白い毛糸が少し余るようになっているので、それを引っ張ると元に戻る。

 
 

関節部分を元に戻すと、余った白い毛糸の部分が長くなり、白い毛糸の先端を針穴に通す。そして、針をズワイガニの脚が付いていた部分に刺していくと、体と脚が再び付く仕組みとなっている。

 
 

細部にまでこだわったズワイガニのあみぐるみを作ったきっかけなどを作者のYUKO@あみぐるみすとさんにお話を伺った。
 

友人のカニの写真を見て「羨ましいなー、食べたいなー」

ーーズワイガニを作ろうと思ったきっかけは?

何を作ろうか考えていた時に、友人がカニを食べている写真を送ってくれて「羨ましいなー、食べたいなー」と思ったことがきっかけです。

ーーズワイガニを作るのにどれくらい時間がかかった?

少しずつパーツを作ったり、試行錯誤も合わせると10時間くらいです。

ーー難しかった部分は?

私は飽きっぽいので、同じ脚を何本もつくる途中にちょっとうんざりしてました。
 

 
 

ーーこだわりの部分は?

この作品は可愛らしいぬいぐるみではなく、出来るだけ実物に近づけたかったので、脚の長さや関節などを試行錯誤しました。脚の先端の尖っているところは、別のあみぐるみ作家さんが考案した方法を参考にさせていただいています。


ーー脚を取り外し、戻せるアイデアはどのように浮かんだ?

あみぐるみには通常、中に綿を入れるのですが、どうせなら身に見えた方がいいと思い、取り出せる身を編むことを思いつきました。でも出しっぱなしだと一回しか見せられなくなってしまうので、戻す為に余分な毛糸を長めに残しています。
 

 
 

「知らない方々とコミュニケーションを取りたい」

ーー編み物暦はどれくらい?

学生時代に少しかじりましたが、趣味としてあみぐるみをはじめたのは2019年の夏からです。

ーーあみぐるみが趣味になったきっかけは?

もともと無趣味でしたが、何か創作をして自己表現や知らない方々とコミュニケーションを取りたいと思い、各種試してみて、結局あみぐるみがしっくりきたという感じです。

ーーこれまでどれくらいのあみぐるみを作った?

数えたらズワイガニが35個目でした。

ーー他の作品で一番のお気に入りは?

一番は難しいですね。直近に作った「青龍」はこれまでで一番手間をかけましたが作っていて楽しかったです。あとは動かせるあみぐるみとして「ショベルカー」が気に入ってます。
 

迫力満点の青龍
迫力満点の青龍

ーー今後はどのようなあみぐるみを作る予定?

ジャンルはいろいろ作っていきたいのですが、見た人がちょっとニヤッとなる工夫を加えられたらいいなと思ってます。


友人が送ってきたカニの写真を見て「食べたいなー」と思ったことがきっかけで作られたズワイガニのあみぐるみ。脚の長さや関節などを試行錯誤したということだが、わずか10時間で完成とは驚きだ。
今後もニヤッとなる工夫を加えたあみぐるみを作るということなので、次回作に期待したい。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。