枕カバーのにおいを頼りに、わずか5分。富山南警察署は、行方不明となった90代男性の早期発見に貢献した警察嘱託犬「くるみ」(シェパード、メス、4歳)とその指導手・朴木英治さんに対し、署長感謝状を贈呈した。

深夜の届け出から夜明けの捜索へ
事案が発生したのは9月3日のこと。午前4時20分ごろ、富山市内に住む90代の男性の行方不明届け出された。夜明け前の届け出を受け、警察が捜索活動が開始。その2時間後の午前6時20分ごろ、朴木さんとくるみのコンビも捜索を開始した。

捜索にあたって活用されたのは、行方不明の男性の枕カバーだった。くるみはそのにおいをたよりに捜索を開始。すると捜索開始からわずか約5分後の午前6時25分ごろ、男性方から約300メートル離れた地点において、男性をベンチに座った状態で発見した。男性にけがはなく、そのまま親族と自宅に戻ることができたという。
嗅覚が生んだ、5分という奇跡
においだけを手がかりにわずか5分で男性を発見したくるみの能力は、改めて警察犬の存在感を印象づけるものだ。高齢者の行方不明は、時間の経過とともにリスクが高まる。早朝という時間帯にあって、迅速な発見が実現したのは、朴木さんとくるみの日頃の訓練と連携があってこそだろう。

くるみと朴木さんには9日に富山南警察署長から感謝状が贈られた。なお、くるみには副賞として好物のビーフジャーキーも贈られた。
地域の安全を支える警察嘱託犬
警察嘱託犬とは、警察が民間の訓練士に委託し、必要に応じて捜索などに出動する犬のこと。今回のくるみのように、高齢者や行方不明者の早期発見において、その嗅覚は人の目や機材では代替しがたい力を発揮する。
富山市内でも高齢化が進むなか、こうした警察犬の活動は地域の安全網の一部として機能している。今回の事案のように、届け出から数時間のうちに無事発見・保護されるケースは、警察犬の存在なしには成立しなかったかもしれない。
(富山テレビ放送)

