もうすぐ新米のシーズンが本格的に始まります。9月半ばに発表されたコメの概算金は価格高騰に見舞われた去年の約半額となりました。6月にJA佐賀中央会の会長に就任した楠泰誠会長に今年のコメ事情について話を聞きました。
今年6月、JA佐賀中央会の会長に選任された楠泰誠さん。
28日、今年のコメをはじめとした県内の農畜産物などについてサガテレビの取材に応じました。
【JA佐賀中央会 楠泰誠会長】
「去年はスーパーの棚からコメが無くなる状況が断続的に続いてご心配をかけた。今年は逆にコメが余っているのが基調なので十分な量が安心して供給できると思っていただければ」
先週、佐賀市のスーパーのコメ売り場ではたくさんの種類のコメが陳列されていたほか、熊本県産の新米と、佐賀県産の去年のコメが並んでいました。
価格を見るとそれぞれ5キロ3000円を切っていて新米が去年のコメの価格よりも安くなっています。
【スーパーモリナガ南佐賀店 山さき豊店長】※たつさき
「(古米は)去年新米で出たときより品種にもよるけども千円以上値段が下がってきて新米がちょっとずつ今出てきているけども、新米自体もお安くなってきている」
【JA佐賀中央会 楠泰誠会長】
「生産者にとってみれば安定的な価格、末永く作っていけるようにしないと、続けていけなくなることになるからそこがいちばん考えないといけないところ」
9月半ばJAグループ佐賀から発表されたコメの概算金は玄米60キロあたりさがびよりは1万6000円、夢しずくは1万5000円など去年の半額に近い金額となりました。
コメ農家は・・・。
【生産者】
「これから実際、経費は半端じゃなく高くなっていくんじゃないかなと思っているのでそれがあと何年か続いたら本当に倒産じゃないけど止めようかとなってくるんじゃないかな」
「肥料も高くなったし他の薬剤もみんな上がってしまって大変は大変。だから去年(概算金が)高かったからコメを作っている人はがっかりしているんじゃないか」
「機械いろいろ買い替えたり買ったりしているからその支払いもどうなるかなと誰でも困ってる、去年があんまり高すぎたから」
先行きに不安の声が挙がる中、コメの概算金設定の背景などについて楠会長は…。
【JA佐賀中央会 楠泰誠会長】
「やはり需要と供給のバランスが一番大きなポイントになってきます。去年は足りなかったから価格が高かったからたくさん作ろうという形で動いてしまうと価格が需要と供給のバランスで安くなってしまう」
一方で、今年の水不足や酷暑などにも関わらず、平年以上の豊作となった中で去年より大幅に金額が下がったことはJAとしても残念だと話します。
【JA佐賀中央会 楠泰誠会長】
「せっかくまあまあ豊作の中でニコニコ顔で収穫してもらうのが私たちにとっても嬉しいけども残念ながら農家の期待にこたえられないような価格になってしまった。本当に私たちも、農協の方も残念だという風に思っている」
このような状況の中、楠会長は販売状況に応じて年末や年度末に支払われる「追加払い」についてなんとか農家に還元できるようにやっていかなければと話します。
【JA佐賀中央会 楠泰誠会長】
「ひとつの指標として農家が生産するにあたって必要だった生産コストがある。そのコストも割れてしまっているからなんとかその生産コストを超えるところまでは追加払いができないかと思っている」
今年示されたコメの概算金、約1万5000円に対し、玄米60キロを生産するコストが約2万円として、その不足分の4、5000円程度の追加払いができればとの考えを示しました。
【JA佐賀中央会 楠泰誠会長】
「結局のところ、農家が続けていくためには価格が一番大事だと思う。乱高下をさせないで、そして生産コストを上回るような価格で出していただく、それをずっと続けていくことによって農業が続いていくということだと思う」
楠会長は生産者もスマート農業などで効率化をはかり、生産コストを抑える努力が必要だとした上で、消費者にこのように訴えます。
【JA佐賀中央会 楠泰誠会長】
「やっぱり食糧の中で一番大事なおコメをこれからもずっと日本の中で佐賀で生産していけるように生産コストをまかなえるような価格設定をさせていただきたい。本当に消費者のみなさん、物価高騰で大変なので申し訳ないという気持ちもあるけども生産者を守るためにぜひよろしくお願いいたします」
