今週は「動物愛護週間」です。
飼い主の高齢化などを背景に今、保護されるペットが増えています。
動物の命を支える民間の保護団体の苦悩を取材しました。
埼玉・八潮市に民間の動物シェルター「NPO法人ねこひげハウス」があります。
映像に映るのは、ゆっくりとエサを食べる1匹のネコです。
8月中旬、大雨で増水した川に流されていたところを助け出されました。
NPO法人ねこひげハウス・石川砂美子代表理事:
びしょびしょ、ずぶぬれになって、低体温で衰弱しているところを見つけてくれた。
活動に賛同した人から譲り受けた住宅を改装し、行き場を失ったイヌやネコに安心して暮らせる居場所を作っています。
ここで暮らすのは約100匹のイヌやネコで、そのほとんどが高齢だったり病気を抱えていたりします。
現在、法律で定められた飼育体制を、46人のボランティアが交代で支えています。
NPO法人ねこひげハウス・石川砂美子代表理事:
1分ずつ、1匹ずつなでても(100匹で)100分かかる。手をかける時間はやっぱり足りていない。
保護の現場が直面する大きな問題の一つが、飼育できる範囲を超えてペットが増え、ケアが行き届かなくなる「多頭飼育崩壊」です。
2024年、群馬県内の一軒家では別の保護団体が猫を保護したときの様子が映像に映っています。
高齢の飼い主が病気のため施設へ入り、飼い続けられなくなりました。
一般財団法人 犬猫生活福祉財団・福田敬土事務局長:
(多頭飼育崩壊は)困窮や孤立など、人の問題に起因することが多いと思う。
ペットケア事業を展開する企業が、全国120の保護団体などに行った調査では、直近1年間で約半数が、「保護を求める依頼が増えた」と回答。
一方、必要な活動費を寄付や事業収入だけで賄える団体は少なく、約8割で自費負担が生じています。
ねこひげハウスでも、寄付などで足りない分は代表の石川さんが自ら負担しています。
NPO法人ねこひげハウス・石川砂美子代表理事:
この子は耳にがんができてしまい、先日、耳の手術を終えて。
がんの切除にかかった費用は約4万円。
医療費に加え、人手や飼育スペースにも限りがあり、助けを求めるすべての命を受け入れることはできません。
NPO法人ねこひげハウス・石川砂美子代表理事:
助けが必要な動物たちがいるのに選別しなければいけない。それがもう本当に、本当につらい。
施設の一角に並ぶのは、ここで最期を迎えたイヌやネコの骨つぼです。
年間で約30頭をみとっています。
NPO法人ねこひげハウス・石川砂美子代表理事:
穏やかに最期まで過ごしてもらえたらということは心がけている。
一つでも多くの命を守るため、飼い主を孤立させず、保護団体だけに負担を集中させない仕組みが求められています。
