楽天グループの社長であり、楽天メディカル会長を務める三木谷浩史さん(61)が9月25日、高知大学医学部付属病院を訪れた。目的は、がんの光免疫療法「アルミノックス治療」についての意見交換だ。
がん細胞をピンポイントで破壊
楽天メディカルは2020年にアルミノックス治療の保険適用の承認を受けた。高知大学医学部付属病院は、県内で唯一、この治療を実施している。
アルミノックス治療は、目の下から鎖骨までの「頭頸部」における進行・再発のがん患者を対象としている。
がん細胞の表面に現れるタンパク質と薬剤が結合した所にレーザーの光を当てることで細胞膜を破壊し、がん細胞を死滅させる仕組みだ。
三木谷さんたちは全国で意見交換を行い、そこで得たニーズや課題を製品開発に生かしている。
利益は社会へ還元する 支援の原動力
高知大学医学部付属病院で行われた意見交換では、三木谷氏のこの事業に対する熱い思いが語られた。
「インターネットとかでもうけたお金は、金は天下の回りものだということで、たくさんの人が助かればいいかなということで支援を始めた」と三木谷さんは語る。
2012年に三木谷さんの父親が膵臓がんと診断され、世界中で治療法を探し求めた。日本人医師が研究していた光免疫療法に可能性を見出し、実用化へとこぎつけた。
患者の「根治の芽」に
高知大学医学部付属病院・耳鼻咽喉科の手島直則医師は、この治療法への期待を語る。
「それまでは手術したり放射線して、再発したら抗がん剤しかないっていうところだったが、局所再発だけで切除不能で治療手段がないという人にとっては、もしかしたら根治の芽があるっていう治療、そういう方には非常にいいと思う」と期待を込める。
現在、アルミノックス治療は子宮頸がんなどでも治験が始まっており、楽天メディカルは治療範囲の拡大を進めていくとしている。
