東京・神奈川・千葉の各地で9月の観測史上1位となる記録的な降水量が観測されました。
そして現在も日本の南の海上には、“台風のたまご”が確認されています。
片平敦気象予報士は「これまで経験したことのない不測の事態が各地で起きている」として、大雨被害の状況や今後の台風への備えなどを解説しました。
■伊豆大島の雨量「48時間で832ミリ」
今回の大雨で最も際立った数値を記録したのが伊豆大島です。48時間、つまりわずか2日間で降った雨量は832ミリに達しました。
片平気象予報士によると、「だいたい2か月かけて降る雨が、わずか1日2日で降ってしまったような状況」だということです。
気象予報士の仕事を長く続けていても、あまり目にしないほどの数字だといいます。
■千葉市でも「2か月分の雨が2日間で降った」
関東地方でも、特に南部・東部を中心に記録的な雨量が観測されました。
千葉市では48時間に419ミリを記録しています。
片平気象予報士は「伊豆大島に比べれば半分と思われるかもしれませんが、もともと千葉はそれほど雨の多い地域ではない」と解説します。
この量もやはり「2か月分の雨が2日間で降った」水準にあたり、大きな被害をもたらした要因となったということです。
■9月だけで「毎週のように災害」 台風シーズンはまだ続く
9月はそもそも台風シーズンの真っただ中です。片平気象予報士は今後、関西への台風接近・上陸についても「大いにあり得る」と話します。
過去には、8年前に台風21号が関西空港の連絡橋にタンカーをぶつける被害を起こし、同じ9月末には台風24号が紀伊半島南部を直撃しました。
さらに2004年10月には、台風23号が近畿北部に大きな被害をもたらし、兵庫県の円山川や京都府の由良川が氾濫。
豊岡の町が一面水に浸るほどの川の決壊が起きました。
■海面水温が26〜30度 南に“台風のたまご”が2つ
その上で片平気象予報士は「10月で台風シーズンが終わるかというと、最近そうでもない」と指摘します。
台風が発達し続ける背景には、海水温の高さがあります。
片平気象予報士は「台風のパワーの源は“海の温かさ”」だと話し、海面水温が26〜27度以上あると台風は弱まらず、むしろ勢力を増す可能性があるということです。
現時点では南の海上に30度前後の高水温域が広がっており、そこに熱帯低気圧である“台風のたまご”が2つ確認されています。
現時点でこれらが台風に発達するとの予想は出ていませんが、「油断できない状況」として、注視を続ける必要があると片平気象予報士は指摘します。
■空振りになるかもしれないが、早期避難の徹底を
台風は地震と異なり、ある程度事前に進路が把握できます。
仕事や旅行のスケジュールを柔軟に確保しておくことも、被害を避けるうえで有効な手段の一つだと、片平気象予報士は解説します。
具体的な備えとしては、まずハザードマップで自分がいる場所の災害リスクを確認することです。
リスクがある地域では、情報を早めに収集し、水が出る前・山が崩れる前に安全な場所へ移動することが重要だといいます。
「空振りになることもあるかもしれないけれども」としながらも、早期避難の徹底を呼びかけました。
■「最低3日分の水・食料・薬」を備えてほしい
また、万一、自宅の2階などで一時的に身を守る場合に備え、「最低3日分の水・食料、持病のある方は薬」を準備しておく必要があるといいます。
さらに、片平気象予報士は「温暖化が進むと、こういうことは頻繁に起きてもおかしくない」と解説します。
ことし限りの異常事態として捉えるのではなく、来年以降も同様の心構えを持ち続けることが求められます。
(関西テレビ放送「newsランナー」2026年9月22日放送)
