3月に発生した宮崎市鏡洲の林野火災は、発生から2日で鎮火に至りました。
その裏では、消防分団同士の「連携」と消防団員の強みである「地域を熟知していること」が発揮されていました。

木花と清武にまたがっていた鏡洲の山林火災。
木花・清武のほかに、青島・赤江・田野の合わせて5分団が山にホースを延ばしたり、農業用水をポンプ車に入れたりするなど役割を分担、連携して消火にあたりました。

(宮崎市消防団 椎屋成人副団長)
「清武側、木花側に円をかくように燃え広がっている状況だったため、早い段階で、木花分団の管轄ではあったが、清武分団にも出てきてほしいと(伝えた)」

「水」の確保が難しい場所での消火活動でしたが、生かされたのは消防団の強み「地域性」でした。

(宮崎市消防団 椎屋成人副団長)
「地の利に詳しい地域の方や、消防団のOBの方などの知恵を借りながら水先案内をしてもらったりして、消火活動をすることができた」

宮崎市消防局は今回の林野火災について、「消防団員の数が頼りになる人海戦術で消火に至った」と振り返っています。

そもそも消防団員は、普段はそれぞれの仕事をしながら、非常勤特別職の地方公務員として地域の安全を守るために活動している。その実態はボランティアに近い。
宮崎市では、2271人が消防団員として活動しているが、条例で決められている定数2493人を満たしていないのが現状。
このうち30歳未満は178人で、平均年齢は44.7歳となっています。

宮崎市消防局は、消防団員の減少は重大な問題だと捉えていて、ポスターやSNS、CMのほか、地域のイベントなどで募集を行っているということです。

テレビ宮崎
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