福岡県久留米市の西鉄久留米駅で29日夜、陸上自衛官の男が女性2人の顔を殴ったとして暴行の現行犯で逮捕された事件で、被害者と一緒にいた友人が当時の様子についてTNCの取材に応じました。
久留米警察署によりますと29日午後10時40分ごろ、西鉄久留米駅のホーム上で電車を待っていた会社員の女性(36)と女子高校生(17)が面識のない男から顔を相次いで殴られ、男は暴行の現行犯で逮捕されました。
事件の際、2人と一緒にいて犯行を目撃した友人女性が、当時の様子を証言しました。
女性によるとホームのベンチに4人でいたところ、男が両腕をブルンブルンと振り回しながら「うぉー、どけ!」「邪魔」などと奇声をあげて走ってきました。
奇声はホームに上がる階段のほうから聞こえていましたが、女性は当初「酔っ払いが叫んでいるだけだろう」と気に留めていなかったといいます。
すると男は階段を駆け上がり、女性のほうに走って来て、ベンチの前に立っていた会社員の女性を殴るのとほぼ同時に、友人女性の隣に座っていた女性の足を踏み、さらに、女子高校生の顔を殴りつけたということです。
一緒にいた友人男性がすぐに立ち上がり、男を取り押さえました。
その際、男は特に言葉を発することはなかったということです。
当時、ホームにはほかにも客がいて、一時騒然となったといいます。
女性は「断言はできないが(男は)人が少ないほうのホームに来て(被害者の)友人も身長が高い方ではないし女子高生も華奢な感じなので、抵抗しにくい女性を狙ったのでないかと思った」と話しました。
男は眼鏡をかけ、かなり酔った様子だったということです。
逮捕された北海道の陸上自衛隊南恵庭駐屯地所属の自衛官、大坪政孝容疑者(46)は警察の調べに対し「一時的に帰省していた」と説明しているということです。
殴られた2人にけがはありませんでした。
調べに対し大坪容疑者は「正直なところかなり酒に酔っていて覚えていない」と供述していて、警察が経緯を詳しく調べています。