鹿児島県出水市を通る肥薩おれんじ鉄道の鉄橋の補修工事について、地元の漁協が協議に応じず工事ができない問題をめぐり、出水市は4月22日、市議会の全員協議会で漁協への損害賠償請求の準備を進めていることを明らかにしました。

薩摩川内支局・牧瀬大輔記者
「建設から100年以上がたった鉄橋は、至る所でさびが発生していて、劣化が進んでいるのが確認できます」

出水市の米之津川にかかる肥薩おれんじ鉄道の鉄橋の補修工事を巡っては、漁業権を持つ広瀬川漁協の男性理事が、工事の説明に来たおれんじ鉄道の社長らを長時間拘束したり、また、漁協が協議に応じず、当初の予定から3年以上経過した現在も工事ができない状態になっています。

出水市・椎木伸一市長
「漁協を相手とした民事訴訟の提起に向け、現在弁護士と調整をしている」

22日の市議会の全員協議会で、出水市は漁協が協議への参加や組織体制の見直しに対して十分に対応をしていないとして、漁協への損害賠償請求の準備を行っていることを明らかにしました。

補修工事に取りかかれていない鉄橋は1923年に建設され、前回の補修から20年以上が経過していて早急に工事が必要なことから、出水市はおれんじ鉄道や沿線自治体とも協力し、対応を進めることにしています。

出水市・椎木伸一市長
「おれんじ鉄道が今後、早急に補修を実施できるように、国への補助金の請求の準備も含め、助言や協力ができるように対応していきたい」

鹿児島テレビ
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