鹿児島県日置市を拠点に活動するバレーボールのフラーゴラッド鹿児島。

発足から4年が経過し、鹿児島を代表するスポーツチームとしてすっかりおなじみの存在ですが、そのチームを支えてきたのが川畑俊輔GMです。

地域密着を掲げ駆け抜けた4年間、そして急成長を遂げるチームの未来をどう描いているのか?

上片平キャスターが取材しました。


体育館前にできた長蛇の列。

フラーゴラッド鹿児島のホーム戦ではすっかりおなじみの光景です。

場内では映像を使った演出に。

地元高校生によるパフォーマンスも。

試合後には選手たちが最後までファンサービスを行います。

訪れたファン
「試合がすごく盛り上がるので見ていて楽しい」
「もっと成長していくと思うので、それをずっと見届けていきたい」

地域に愛されるフラーゴラッド鹿児島。

その鍵を握るのが、こちらの男性です。

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「改めておはようございます!フラーゴラッド鹿児島GMの川畑でございます」

チームのGM川畑俊輔さん(35)。

この日行われたのはレギュラーシーズンの最終節。

訪れたファンに楽しんでもらえるか。

安全に試合が行われるか。

ホームゲームのコーディネートもGMの仕事です。

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「すごく混むと思う。導線的に(イスは)ないほうがいいかも」
「こちらで室内履きに履き替えをお願いします。慌てずにゆっくりお入りください」

いわば裏方ですが、川畑さんも選手に負けず劣らずの人気を誇ります。

Q.今、サインを?
川畑さん
「書いてましたね(笑)」

今シーズンのホーム戦に訪れたのは1試合平均で828人。

これはVリーグ全18チーム中2番目に多い数字です。

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「試合を見に来ているというよりも、一緒になって何かを共有したいという思いで来てくださっているのでありがたい」

元々は選手でしたが、高校3年から大学にかけてマネージャーとしてチームを支えてきた川畑さん。

卒業後は県内の強豪、川内商工の男子バレー部でコーチを務めました。

そんな川畑さんが中心になり、2021年に発足したのがフラーゴラッドでした。

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「バレーボール熱の高い県で、子供からお年寄りまでみんなが応援できるようなチームを目指して、地域活性化もしていきたい」

その言葉の通り、地域に根ざした活動を展開する川畑さん。

小中学生を対象にしたバレーボールスクールや、朝のあいさつ運動、イベントへの参加。

数々の「地域密着」の取り組みの結果、ファンは着実に増えていきました。

普段、川畑さんが働いているのはホームタウン日置市にある事務所です。

地域密着に取り組む傍ら、チームの強化やVリーグとの連携、遠征時の宿泊や移動手段の手配まで川畑さんが行います。

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「忙しくさせていただいています」
Q.寝る時間は?
「あります、あります(笑)」

フル稼働する川畑さん、今シーズンはこんな取り組みも行いました。

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「みなさんに考えてもらった企画を、1月のホームゲームで実際にやっていただく」

2024年の暮れ、川畑さんがいたのは鹿児島市の志學館大学。

スポーツ産業を学ぶ学生の授業の一環で、ホーム戦を盛り上げる企画を一緒に考えていました。

学生
「選手の素顔を知られたら好きになる。『この人面白いんだな』みたいな」


試合当日。

会場では朝から学生たちが集まって設営をしています。

彼らが考案した企画はファン投票。

チラシのQRコードから推しの選手を選んでもらう仕組みです。

試合自体はフラゴラが勝利。

もちろん会場は盛り上がり、ファン投票でも…

「キング・オブ・あなたの推しに輝いたのは・・・!?」
「NO.2 久保田雅人ーーー!」

学生たちの企画は大成功でした。

学生とタッグを組んだのには川畑さんのこんな思いがありました。

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「人と人との関わり、ふれあいが多いホームゲームにしたい」
「付加価値を付けていくことが地域密着のひとつ。そこは大事にしたい」

発足して4年。

フラーゴラッドは年々地域との絆を深め、同時に実力もつけてきました。

昨シーズンはV3リーグに初参戦し初優勝。

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「地域に愛されるチームになったなと実感しているので、色々な方に感謝したい」

そして、今シーズン。

新たに開幕したVリーグでも。

プレーオフを勝ち上がり、見事、初代王者に輝きました。

訪れたファン
「誇らしいなと思って。自慢のチームです」

日置市でもファンがエールを送り続けました。

訪れたファン
「感動です」

急激な成長曲線を描いてきたフラーゴラッド鹿児島。

GMとして支えてきた川畑さんは、チームのこれからをどう思い描いているのでしょうか?

フラーゴラッド鹿児島 GM・川畑俊輔さん
「チームの競技力はさらに高めていきたい。それと同時に我々が大切にしてきた『地域』、それから『ファンの方々』の密着度、横展開をもっと広げていきたい。ファンの声、地域の声が届くチーム、それが反映される。一緒になって作り上げていくチームに、より高めていきたい」

地域に愛され、結果も残す。

フラーゴラッド鹿児島は川畑GMとともに、さらなる高みを目指します。

鹿児島テレビ
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