天皇皇后両陛下は戦後80年にあたり太平洋戦争の激戦地・硫黄島を訪問するため、羽田空港を出発されました。
硫黄島では猛烈な暑さと渇きの中、「人間の耐久試験」と呼ばれた厳しい持久戦が1カ月余り続きました。
疎開を強制された島民や生還した人たちは、慣れない移住先で苦労を重ね、今なお島に戻ることができないままです。
今回の天皇皇后両陛下の訪問には、遺族や元島民の孫が同行し両陛下に思いを伝える場が設けられていて、島の歴史に詳しい研究者は、戦後80年の今が慰霊の旅で記憶を直接語り継ぐ“最後の機会”だと指摘します。
明治学院大学・石原俊教授:
陛下がそうした硫黄島民の戦後の苦労苦難というものに寄り添われる。これは慰霊と同時に島民の戦後を「慰労」するという意義深い意味合いもあるのではないか。