100円ショップで災害グッズを調査

大災害となった台風19号から一か月。いまだ避難生活を強いられている方も多くいる中で関心が高まっているのが災害用グッズだ。
実は災害グッズがホームセンターよりも安く集まる場所は100円ショップだと、自治体や企業に防災対策を教える災害危機管理アドバイザー和田隆昌さんは話す。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
かなりのモノが用意されているので、避難用品の8割くらいが揃うと思います。

和田隆昌さんの立ち会いのもと、東京青梅市・セリア青梅インター店で災害グッズについて調査する。

お店に入ると専門家が早々に足を止めたのは、様々なライトがあるレジ横のコーナー。
ソーラー発電タイプのモノや、乾電池式のモノ、さらにモバイルバッテリーで使えるUSBタイプなどその数なんと48種類が販売されている。
その中でも災害時に力を発揮するものは・・・

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
これいいですね。ランタンとしても使えますし通常の懐中電灯として1カ所を照らすタイプですね。

専門家がオススメするのは12SMD&1LEDランタンという商品。
2WAYタイプで、実際に使ってみると広範囲を明るくしたりピンポイントで照らすという2通りの使い方ができる。

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そして、専門家がマストアイテムだというのがCOBヘッドライトという商品だ。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
これも一個は絶対用意したいですね。避難する時や荷物持っていたりすると、両手が空いた方がいいと思います。

そして、意外にもおもちゃやバラエティグッズが並ぶパーティーコーナーにも使えるものがあると専門家は言う。
たとえば、「グローイングブレスレット」という商品で、ライブやお祭りなどで見かける色付きのリングだ。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
災害時、小さいお子さんやペットにつけて。電気がなくなると、どこにいるかわからなくなるわけですよ 。
暗闇でも認知できるのですごくいいですよ。

暗い部屋で人形につけてみると停電時でも色付きのリングががあれば一目でわかる。

ウォーターバッグは土のうとしても使える

そして、安全用品コーナーでは、断水時に必要なモノを発見。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
ウォーターバッグ!いいですね。定番中の定番ですね。

専門家が「断水時に使える」と勧めるのは、折り畳み式のウォーターバッグだ。
水を入れると水の重さで大きくなり、最大3リットルの水を貯めることができる。

実はウォーターバッグは、土のうとしても使うことが出来る。
ウォーターバッグを複数個用意し、ブルーシートと組み合わせれば、土のう代わりになると専門家は言う。

さらに、専門家によると、併せて用意しておきたい物が「折り畳み簡易チェア」。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
携帯用イスも使えるんですよ。水などをもらう時に、2時間くらい並ぶ事がありますから。

災害時の口のケアはマスト

続いて衛生用品コーナーに向かうと、歯ブラシや歯磨き粉など並んでいるが、専門家が勧める災害時に役立つ物とは・・・

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
マウスウォッシュ。必ず用意した方がいい。病気になっちゃうんですよね。

専門家がおすすめするのは「マウスウォッシュ250mLミント」という商品。

災害時に口の中のケアはマストだという。その理由を歯科医師に聞くと・・・

日本有病者歯科医療学会大会長・足立了平さん:
災害時には肺炎の数が増える。その多くの原因は口の中の菌。
災害に限って口のケアっていうのは肺炎から命から守るというケアなんですね。

災害時には体力が低下し、口の中に菌がたまっている状態で、あやまって飲食物や唾液が菌と一緒に食道ではなく気管に入ってしまう事があり、肺炎につながる恐れがある。
そのため、歯ブラシやマウスウォッシュは必需品だという。

まだまだある100円便利災害グッズ

続いてキャンプや山登りのアイテムがそろうコーナーにも、災害に役立つグッズが盛りだくさんだと専門家は言う。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
これは使えますよ。これ100円で売っちゃうんだ、スゴいな。

専門家も驚いた「パラコードブレスレット」という商品。
一見ただのブレスレットに見えるが、ホイッスルがついていてさらにジョイント部分を外し、ほどいていくと、あっという間に細いロープになる。
被災地で洗濯物を干したり、災害ゴミをまとめるのにも役立つという。

さらにこんなモノも便利だと専門家は言う。

災害危機管理アドバイザー和田隆昌氏:
マルチツールなんかいいじゃないですか。のこぎりとかスケールとか栓抜きとか六角レンチとか。

目盛りなどがついた「カード型マルチツールプレート」という商品。
機能はのこぎりに栓抜き・・・缶切りやドライバーなどの10個の機能が備わっている。工具が不足しがちになる災害時にこれがあると便利だという。

続いては避難所で役立つグッズを紹介する。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
アルミ温熱シート、これはマストのやつですね。

専門家がマストと言うのが「アルミ温熱シート」という商品。
薄くて暖かいアルミシートで1000円くらいするものもあるが今回の商品は100円。体育館など床が冷える環境ではマストアイテムだ。

また、たくさんの人と共同生活する避難所でトラベルコーナーに超重要なグッズがあった。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
やっぱり耳栓は絶対必要ですよ。避難所ではマストに近いです。いびきと歯ぎしりと声で寝られないので。
これとアイマスクとセットで必要ですね。

耳栓とアイマスク、さらに空気枕や断熱シートを用意しておけば避難所が格段に過ごしやすくなるという。

今回の取材で100円ショップで見つけたアイテムがいくつあるのか数えてみると103個にも上った。

災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏:
災害グッズが、3分の1から5分の1の値段で用意できると思います。
100円均一の店で探して、どうしてもなければ別のお店で買うというスタイルが効率がいいんじゃないでしょうか。

災害危機管理アドバイザー和田隆昌さんによると水・簡易食・耳栓・マスク・消毒できるウエットティッシュ・保湿シート・明るいガムテ―プは災害時に最低限備えるべきだということだ。

(「めざましテレビ」『ココ調』11月15日放送分より)

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