岸田首相は26日夜、訪問先の韓国・ソウルで、日韓、日中の首脳会談を行った。
同行するフジテレビ政治部・門脇功樹記者が報告する。
岸田首相は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との間で、北朝鮮に対する連携を確認し、中国の李強首相に対しては、日本産水産物の輸入禁止措置の即時撤廃をあらためて求めた。
日韓の首脳会談では、2025年の国交正常化60周年に向けて、両国が準備を進めることで一致した。
一方、李強首相との会談では、「戦略的互恵関係」の推進を確認する一方、中国による台湾周辺での軍事演習を受け、「台湾海峡の平和と安定は極めて重要だ」と伝えた。
岸田首相「尖閣諸島を含む東シナ海情勢や中国による、わが国周辺での軍事活動の活発化等について、わたしから深刻な懸念をあらためて表明する」
これに対し、李強首相は「台湾問題は中国の核心利益の核心だ」として、議論は平行線に終わった。
また、福島第1原発の処理水に関し、中国がとっている日本産水産物の禁輸措置の即時撤廃を求めたが、李強首相は「汚染水の放出は全人類の健康に関わる」として理解は得られなかった。
同行筋は、懸案の解決には「トップ対話の継続が重要だ」と強調している。
27日は、4年半ぶりとなる日中韓の首脳会談が行われる。