防衛省は21日、2025年に発足する予定の陸海空の自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」が加わる設定での初めての統合防災演習を報道公開した。
20日から始まった「自衛隊統合防災演習」は、北海道から東北の太平洋沖にある日本海溝・千島海溝を震源とする巨大地震を初めて想定し、24日まで実施する予定。
具体的には、厳冬期に北海道・十勝沖でマグニチュード9クラスの地震と大津波が発生し、2025年3月に発足する予定の「統合作戦司令部」もすでに設置している設定で対応にあたる。
発足に向けた課題の有無も検証する。
防災演習には、隊員約1万2000人が参加し、在日アメリカ軍やオーストラリア軍、北海道庁なども加わり連携を確認する。
木原防衛相は、「近年頻発化、激甚化する大規模自然災害への対処能力の向上は急務だ」と強調したうえで、「防衛省、自衛隊が今後とも、各種の災害対応に万全を期するためにも、今回の統合防災演習に全力で取り組んでいこう」と述べた。