「幸せを運ぶ」とも言われる国の特別天然記念物が突如、庄原市に降り立ちました。
意外な習性に子供も大人も驚きました。

【子どもたち】(21日・庄原市西城町)
「歩きよる」
「わ~カエル食べよる」

田んぼの真ん中にいるのは国の特別天然記念物「コウノトリ」です。
人の気配に目もくれず口ばしを伸ばし、「食事」に勤しみます。
今月21日、庄原市西城町で撮影されました。

【コウノトリを目撃した藤井桃果さん(小学6年)】
「最初に見た時はサギだと思ったんですけど、形とか大きさがサギとはちょっと違って調べてみたらコウノトリ。別の人とかが近づいたら逃げるんだけど、トラクターが田んぼを引いているときは飛んで逃げなかったです」

その言葉通り、明らかに意思を持って農作業中のトラクターに近づくように見えるコウノトリ。
こうした光景は4日間続きました。

【桃香さんの祖父農業50年以上の藤井宏信さん】
Q:今まで飛来はありました?
「ありません。初めてでした。トラクターで(土を)起こすとカエルが出てくるのでそれをエサを回収するだけの話だったんじゃないですか」

知ってか知らずかトラクターが通り、エサのカエルが土と一緒に掘り返されるのを待っているかのよう…残念ながら、24日の夕方飛び立ってしまいました。

広島市安佐動物公園の野田亜矢子さんによると「コウノトリには、トラクターが悪さをしてこないという感覚があったのではないか。個体数は貴重だが、サギなどにもみられる習性で驚くことではない」ということです。

また世羅町では今月16日に今回とは別のコウノトリのつがいにヒナが生まれ、親鳥は子育ての真っ最中。
幸せを運ぶ鳥は、意外にあなたの近くにも現れるかもしれません。

テレビ新広島
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