道路を塞ぐように大量に捨てられている「がれき」。

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横幅は約5m、高さは1メートル80センチにもなる。何者かによって捨てられた「がれき」の山。
住民から怒りの声が上がっている。

「あっちも、こっちもがれきで出られない」

埼玉・白岡市の現場にイット!の取材班が向かうと、田んぼの真ん中を通っている道をブルーシートで覆っているものが完全にふさいでいる。

道の真ん中で「通せんぼ」するがれきの山。辺りには電球や、スプレー缶のようなものも散乱している。

4月19日、近隣住民の通報を受け、警察や市が調査した。

すると、市道の2カ所で不法投棄とみられるがれきの山を発見。
現在は飛散防止のためブルーシートがかけられている。

突如現れた“2つの山”に、住民も困惑している。

自転車で道路を走行しているこちらの男性。
目の前にがれきの山が立ちはだかる。驚いたような表情で自転車から降りると、足元の悪い脇道を自転車を押しながら通行。

途中、段差に自転車をとられながらも、最後は自転車を持ち上げ…やっとの思いで通りぬけた。

近隣住民:
今来たら全然通れないから、自転車乗ってきたけど、あっち出ようとしたらがれきで、こっちから出ようとしたら、またこっちも(がれき)置いてあるし。

影響は地元の農業にも出ている。

近隣の農家の男性:
向こう側に、もう一枚(田んぼが)ある。そこに行ったら通行止めになってるんで。全く常識がない、自分のことしか考えてない。

がれきが置かれた道は、田んぼに囲われ農作業の際に利用される。
2カ所ががれきで塞がれたことで通行止めとなり、迂回せざるをえない状態に。

付近には防犯カメラがなく、夜は人けもない

生活に欠かせないこの道で、なぜ不法投棄が行われたのだろうか。近隣住民からはこんな意見も…。

近隣住民:
目立たないというか、夜ではほとんど(車)走ってるというのはないし、ここは大丈夫だっていうので、きっと…。

付近には防犯カメラがなく、夜は人けもないため、狙われた可能性が高いという。

過去には同様のケースも。

2023年2月頃、茨城・水戸市内で起こった不法投棄。9件以上相次いだことで、“ゲリラ不法投棄”と呼ばれた。
いずれの場所も防犯カメラなどはなく、意図的にその場所が狙われた可能性もあるという。

生活に大きな影響を及ぼす、がれきの山。撤去も思うように進んでいない。

白岡市農政課  細井勝巳課長:
中身が分かって、適切な処理方法が明確になってから(撤去)になる。

警察は、目撃者から話を聞くなどして捜査を進めていて、今後は市と連携して、パトロールを強化していくとしている。
(「イット!」 4月23日放送より)